どーもこんにちは!
この記事がいつアップされるか(というか、ワタクシがいつ納品できるのか)イマイチ自信がありませんが、少なくとも書いている今は夏真っ盛りでございます。
こう暑いと出かける気も起きず、家でのんびり映画でも観ようかなぁ、と思うじゃないですか。

ここで全力でオススメしたいのが、本作「ランボー」でございます。
ご存知の通りかなり古い作品ではありますが、今観たってじゅうぶん魅力的な映画ですぞ。
特に、ランボーを観た事がない方に限ってよく聞かれる誤解が、「スタローンがドンパチやるアクション映画でしょ」っていうやつ。
いやいやいやいやいや!
観てから言えって!マジで!
2と3はね、正直そういう面あります。
でもね、無印の1作目ランボーはそれらとは一線を画する存在です。
サバイバル好きな方、そして悲しい戦争映画が好きな方にはぜひ観ていただきたい。

人、死にません!(あんまり)

まず、ランボーというとバッタバッタと敵兵をなぎ倒していくイメージがあるようですが、少なくとも本作でランボーが直接手にかけるのは1人だけ。
まぁ、後半の爆発シーンで誰か巻き込まれてるかもしれんけど。
むしろ、殺さずにおくランボーの姿が描かれます。
象徴的な台詞が「殺そうと思えば、簡単に殺せた。この山の中では、俺が法律だ」というもの。殺さないからこそ、本気のランボーの恐ろしさがよく描かれています。
後の2と3、そして4では数え切れないくらい敵が死にますが、本作ではランボーをヘリから狙撃しようとした警官がヘリから落ちて死んだだけです。
というか、本作には「敵」と呼べる敵は出てきません。
そこが、この作品のいいところです。

悲しいあらすじ

スタローンが暴れまわってるだけなのにストーリーなんて…と思っているそこのアナタ、ここだけでもよく読むよーに。

ベトナム戦争直後、帰還兵ランボーはかつての戦友を訪ねて各地を彷徨います。
古びた写真を片手に、田舎町の戦友の家を訪ねたランボーは、そこで戦友の母親に会い、戦友がベトナム戦争で使用された枯葉剤の後遺症で亡くなったことを知らされます。
行くあてを失い、途方にくれるランボーを浮浪者と決め付けた保安官が、高圧的な態度でランボーを追い出そうとしますが、ランボーはそのいわれのない偏見に沈黙で対抗し、逮捕されてしまいます。警察署での取調べでも暴行を加えられ、痛めつけられるランボーですが、むりやり剃刀でひげを剃られそうになったとき、ベトナム戦争で受けた拷問の記憶がよみがえり、あっという間に警官たちを鎮圧、バイクを奪って逃走します。

ヘリで追跡していた警官が崖を降りようとするランボーを発見しますが、指示を無視してランボーを銃撃します。自分の身を守るため、とっさに投げた石がヘリを直撃、驚いたパイロットが操縦桿を振り、銃撃した警官はバランスを崩して落ちてしまいます。その死体を見た保安官は逆上、山の中でランボーを追い詰めようとしますが、ランボーが仕掛けたトラップに次々とかかっていきます。
ランボーは保安官にナイフを突きつけ、「殺そうと思えば、簡単に殺せた。この山の中では、俺が法律だ。俺に構うな」と言い捨てて姿を消します。

これに懲りず、州兵200名を動員してランボーを追う保安官の元に、一人の将校が現れます。彼の名はトラウトマン大佐、ランボーを訓練し、最強の特殊部隊員としてベトナムに送り出した人物です。その夜、大佐はランボーに無線交信を試みますが、今更後に引けなくなってしまったランボーを降伏させることはできませんでした。

次の日、州兵に追い詰められ、小屋に無反動砲を打ち込まれたランボーですが、偶然見つけたトンネルに飛び込んで九死に一生を得ます。
トンネルから再び町へと戻ったランボーは州兵のトラックを奪い、ガソリンスタンドに火を放ち、トラックに積まれていたM60機関銃で武装します。打倒ランボーに目のくらんだ保安官はランボーを追い詰めますが、逆にランボーに撃たれ、追い詰められます。

そこへ現れたトラウトマン大佐。戦争はもう終わった、と諭すと、ランボーは涙ながらに、自分の戦争は終わっていないと叫びます。戦場から帰ってからずっと「殺人者」呼ばわりされ、まともな仕事に就けないこと。戦友たちがみんないなくなり、誰を頼ることもできないこと。戦場で死んだ戦友の姿が脳裏に焼きつき、今も離れないこと。
その思いを大佐に受け止められたランボーは、大佐に連れられ、警察に逮捕されて、映画は終わります。

そう、これはベトナム帰還兵の置かれたつらい状況を代弁した反戦映画でもあるわけです。
ちなみに、原作「一人だけの軍隊」では、ランボーは大佐の制止を振り切って州兵に撃たれ、死亡して終わります。劇場版では、ランボーは生きて終わるわけです。
これは、のちに2と3を作る都合上、ランボーに死なれては困るという大人の事情もありますが、それ抜きで考えても、ここでランボーが生きていて良かったと思います。
敵ともいえる警察に捕まりつつも、ちゃんと生きているからこそ、ランボーにはまだ未来が、道があるわけです。死んでしまったら、この境遇に置かれた元兵士達の未来まで閉ざされてしまいます。
大佐がランボーの思いを受け止めたからこそ、ランボーは前を向いて負けることができたのでしょう。
ラストシーンで、前を見つめるランボーのまなざしからは、そんな雰囲気を感じ取ることが出来ます。

ランボーのサバイバル技術に注目!

個人的には、このストーリーだけでもじゅうぶん魅力的なのですが、ぜひランボーのリアルなサバイバル技術にも注目していただきたいところです。
ランボーは劇中、腰に下げたボウイナイフを使用しています。このナイフの使い方が秀逸なのです。
タンクトップで逃走したランボーはまず、山道に落ちていたボロを切り裂き、服を作ります。このときにもナイフを使用しています。
自分を追う警官隊を迎え撃つため、木の枝を削って鋭利にし、蔓でくくってトラップを作ります。ナイフを武器にすれば自ら白兵戦に出なければならないし、ナイフを仕掛けに使えばそのままナイフを失うことになります。ナイフを武器にするのではなく、ナイフで武器を作るところがポイントなのです。

崖から転落したときはグリップ内の縫い針と糸で傷口を縫合し、グリップエンドに内蔵されたコンパスで方向を定めています。出血の多い傷ならまずは止血の必要があるわけで、最悪の場合は無麻酔で縫合、ということもありえます。ちなみにこのシーン、スタローン自ら崖から飛び降り、自分で縫合したのだとか。撮影の本気度が違いますね。
さらに、食料を得るため、木の枝にナイフをくくりつけて槍にし、木の上からジャンプして野豚を仕留めます。この豚は必要な部分だけを持ち去り、煙がおきないようにしつらえた焚き火で焼いて食べます。ここでも、ランボーはナイフを失わないよう、慎重に行動しています。

そう、ここまでランボーはナイフ一本でやってのけているわけです。
優れたサバイバーほどナイフを重宝するとされていますが、本作を観ればその理由が良くわかります。
逃走中に服を作り、潜入場所を確保して火を起こし、野生動物を仕留めて食料を確保するなど、敵を倒せば万事解決!なんて甘い世界に生きていないことも、本作を評価したいポイントの一つ。要するに、ランボーの行動一つ一つに必然性があるのです。

ベトナム帰還兵の悲痛な叫びともいえるストーリーと、リアリティを追い求めたサバイバルシーン。ランボーの魅力、少しは伝わりましたか?
だまされたと思って、ぜひ観てみてくださいな。