公共交通機関を使っているとどこかしらで必ず「遅れてる」という経験はあるかと思います。日本でも安全確認や信号確認などで電車が遅れたりしたら遅刻が怖くなってきますよね。数分遅れたら謝罪の車内放送が流れる日本ですが世界を見れば、「遅れ」だけでも顎が落ちるような事象にあふれています。

70分単位の遅延がよく発生しがちなポーランド発着の国際列車、しかし1時間遅れではまだちょろいのがインド、24時間遅れもざらにある世界です(笑)。ギリシャに至ってはクレタ島を除いて時刻表なんてあったところでないようなものです、そもそも定時運行なんて微塵もありません(笑)。

遅れを語るだけでも例を挙げるときりがありませんが、スペインでいくらなんでもやりすぎな遅れの取り戻し方を目撃(体験とも言えますかね)してしまったのでそんな体験を今日は紹介していきたいと思います。

ALSA

 当時利用したバス会社の名前で、スペイン最大手になります。ですのでスペインで長距離バスを使う場合は殆どがALSAになります。多くの場合は鉄道よりもコスパがいい、夜間移動ができる、鉄道アクセスのないところに行けるなどの要因でRenfe(スペイン国鉄)よりも多く支持を集めているであろう存在です。しかし、例えばアリカンテーバルセロナ間のようにバスよりも鉄道の方が安くなりやすい場合も少なからずあります。
 最近では英語のページの充実、良好な無料WIFI、車内エンターテインメントなどと言った具合に改善が進み、スペインのバス旅はますます快適になっています。定時運行についても多くの場合は「合格」です。ただし、あくまでも「多くの場合」です(笑)。

利用経路

アリカンテ~タラゴナ
 当時利用していたのはスペイン南東部、バレンシア州南部のアリカンテからスペイン北東部、バルセロナを擁するカタルーニャ州南部のタラゴナへ行く経路でした。バスの目的地はバルセロナで、最も忙しい路線のひとつになります。これは同時にアンダルシア州のアルメリーア発着のものとグラナダ及びさらに南のアルへシラス発着の2路線がバルセロナ行として途中で合流しているためです。

おかげさまでアリカンテからバルセロナへ向かうバスの本数は多くなっているわけで、時々バルセロナエルプラット国際空港に停車する便もあります。ただ、この区間では運賃が決して安くはなく、しかも急用だったので1週間前に買ったこともあって往復8000円前後だったと記憶しています。とは言え、0時台に出発できる利点は大きいので利用させてもらったわけです。定刻通りなら午前7時前後についているはずでした。ちなみに利用した当時は11月上旬でしたので、スペイン南東部はまだ真夏のような暑さでした。

遅れすぎ

 23時50分にはアリカンテのバスターミナルで待機していた筆者でした。スペインの交通事情はだいぶ改善したとは言え、遅れはつきものという考えはまだ堅持していました、とは言ってもこれはどこでもあり得ることなのですが。それはともかくなのですが結局それは見事に現実になりました(笑)。

10分遅れなら遅れとは扱わない筆者ですがそのまま30分経過します。電光掲示板では出発時刻を過ぎると例え実際に到着していなくても出発したものと同様の扱いで表示がなくなってしまいます。仮に運行打ち切りになったとすれば何らかの知らせがあるはずなので辛抱強く待ちます。1時間が経過しますが依然なにもありません。当時は3時台にグラナダ方面から後続のバルセロナ行があったのでこれでは後続が先についてしまう状況が生まれかねません(笑)。

しかしこれは幸運にも杞憂に終わりましたが、出発したときには2時になろうとしていました。新婚旅行でこれだったら最悪ですが、この後の運転も明らかに法定速度を上回っているのを体感できるものだったのでいよいよ「恐怖」です(笑)。バレンシアで乗務員交代するまでにベニドルムで途中停車しました。

嵐の乗務員交代

 激しすぎる超高速運転の末に2時間でバレンシアに着くとまずは交代要員とその前の運転手との間で口喧嘩です。最前列に座っていた筆者はこれを全部見守ることになり、さらには後続のバスを予約していた乗客が誤解して乗ろうとするのを止めるために筆者も加勢する羽目になりました。特に大変だったのが泥酔していた外国人観光客で、運転手が英語があまりしゃべれないこともあって筆者も英語で対応しましたがなかなか引かず大変でしたが最後にはあっさりドアを閉めてしまいました。

最前列に座っていた筆者は交代した運転手に労いの言葉をかけることしかできませんでしたが、運転手からは「それよりちゃんと寝た方がいい」という忠告を頂きました(笑)。運転手なりの優しさってところでしょうかね。この後カステヨーン・デ・ラ・プラナで途中停車するとサービスエリアで30分の休憩です。ここでも超高速運転だったので眠れる気が全然しませんでした(笑)。

サービスエリアでハプニング

停車中のバス
 真っ暗闇の中、人気の全然ないサービスエリアに到着です。(運転手本人としてはできればすっ飛ばしたいところだったかも知れませんが)ここで30分間お手洗いやコーヒー休憩ということになりますが外に出てみると…寒い!さすがにかなり北上しただけのことはあって少なくとも夜間は決して暖かくはない時期に入っていたようでした。

筆者はここでお手洗いと200円はしないコーヒーをひっかけてバスに戻り、間もなく出発前の人数確認が行われましたがここで運転手の表情が曇ります。そして運転手はこう言いました、「なんで君はいつどこから乗ったんだ?」何とカステヨーン・デ・ラ・プラナを出発した時点よりも1人多いということが起きていたのです(笑)。

とは言ってもその人はチケットは持っていたので不正乗車ではないということは分かったのですが、しかしこれはどうやって起きたのでしょう?なお、このバスには車内にもトイレがありました。

実はこの乗客、長いことこのトイレにいたので交代した運転手が気が付かなかったのでした。この後筆者は再び運転手と話しましたが返ってきた返事は「人生は時々馬鹿としか言いようがなくなる」という哲学めいているのかそうでないのか分からないものでした。これが新婚旅行ならやはり最悪でしょうが少しは笑い話の種も入っていることでしょう(笑)。

到着した時間に驚愕

 サービスエリアを出ると超高速運転を通りこして超々高速運転に入ります。ここから先は海岸部を走っていることもあって海からの横風も強く、車内は地震の最中のジェットコースターのように(?)すごく揺れるようになり、たちまち眠気は「恐怖」で吹っ飛びました。人生でこんなに露骨に法定速度を破るバスに乗ったのは初めてだと思いながら(そして今のところこれが最初で最後です)外は薄明るくなり、工場の光が見えたと思えば運転手から筆者に「待たせちゃったね」と言葉をかけられました。それから20分後にはタラゴナのバスターミナルに到着していましたが時計を見るとなんと7時!遅れ取り戻しちゃいましたよ!

おわりに

 いかがでしたでしょうか?2時間近く遅れといて定刻通りに着いてしまうある種「恐怖の乗車体験」でしたが、こんな新婚旅行なんてあったら笑い話の種にはなっても色々怖いのでやはり最悪です(笑)。やはり遅れても安全運転を優先してほしいものです。

 

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