皆さんは、定期的に開かれている女子会や、仲良しメンバーでの男女混合飲み会の経験はありますか?
美味しいお料理とお酒を前に、気のおけない仲間と過ごす楽しさ!
そこは普段は明かされることの無い本音が打ち明けられる、本能の空間。腹に抱えている痛みや苦しみを面白可笑しく話したり聞いたり出来るから、飲み会は大人の醍醐味でもあるのです。
そんな飲み会の席で繰り広げられた、30代の恋愛事情は様々でした。

南国旅行大好き!「沖縄会」

離島と関西を拠点にしている私。それぞれの場所で「ただいま!」と言えるのは不思議な感じ。
私が滞在しているタイミングで、関西の仕事仲間がスケジュールを合わせて一緒に飲みに行ってくれるのも、楽しみの1つ。皆さんも、職場の中で仲のいいグループってありませんか?私の場合は、沖縄方面への旅行が大好きで年も近い、AちゃんとS君と私の3人の「沖縄会」です。

Aちゃんは、誰が見ても可愛い!と絶賛する33才既婚。外見は年齢不詳で、「女性」より「女の子」という言葉の方がマッチする幼さが、また彼女の魅力でもあります。
S君も、誰もがイケメン!と目を引かれるルックスの持ち主、35才独身。

この3人で集まって何が楽しいかと言えば、全員が自由すぎるということ!
やりたいことを仕事にして、やりたくない事は絶対にやらない。会社員になって、決められた時間に満員電車に揺られて出社して、嫌みったらしい上司に頭を下げて、定時で帰ることが出来ず、有給を取るのが心苦しい……という経験を味わい、自分にはそんな生き方は合わないと早い段階で気付いて自営業に切り替えました。
働き方改革の先陣を切ったような我々が働く理由と言えば、大好きな旅行♪
3人集まって、この間はどこへ行った、次はどこに行く予定、と話して南国の空と海に思いを馳せます。
ヨロンへ移住した私が羨ましがられているのは、言うまでも無いことですね。

そして、この3人で集まる時、とてつもなくエロい話題が繰り広げられるようになったのです……!

事の発端は、Aちゃんが妊活を始めてから。
結婚10周年を過ぎて、そろそろ子どもが欲しいと思うようになったものの、問題となっているのはこのご夫婦の性欲の薄さ。旦那さんからのお誘いをほぼ毎回断り続けた結果、いつしか旦那さんも薄くなり、いざ事に及ぼうとするとお互いに照れが入って有耶無耶になるんだとか。
「昔は私も性欲強かったから!」という無駄な言い訳に爆笑し、どうやったら問題解決出来るかを3人で相談。
――寝室の照明を赤っぽくするとムード出るんじゃない?
「旦那の両親と同居だから、音とか声を聞かれてると思うと無理」
――日常を離れて雰囲気のいい温泉に行くとか?
「でも、その行為に及ぶために温泉旅館とか行くのって、気合いが入りまくってるみたいでなんかイヤ」
――逆に気合い入れてラブホ行ってくれば?
そう言ってラブホテル宿泊無料券を差し出したS君に、女子2名から「何でそんなん持ってんの!?」とすぐさまツッコミ。特定の彼女を作っていないS君、「夜の友達」が数名おり、利用して貯まったポイントでチケットを頂いたそうです。
ちゃんとした彼女作りなよ、と両側から叱咤されると
「前に気に入ってた子に付き合おうって言ったら『うーん、S君とはそうゆうんじゃない』ってフラれた」
俺にはそんなに魅力が無いのか、と衝撃の凹み告白が。
こんなイケメンでもフラれるのか!
あなたは勝手に女子が寄ってくるから大丈夫だよ、と根拠のない激励を贈ることしか出来ませんでした。

そして改めて、男女の友情は「ある!」と痛感。
私がいくらメンクイだからって、S君がいくらイケメンだからって、内情を知っていると、コイツとは付き合えないな……と強く思いました。
やっぱり、男は誠意だよ。
これからも友達として付き合っていこうね、と心の中で呟きました。

この3人のうち私が最も恋愛経験が乏しく、ちょっと気になる人が出来たらいつも二人に相談していたのですが、彼氏が出来て以来、私が一気に勝ち組に躍り出ました。
恋人がいるということが、関係が順調だということが、こんなに優越感のあるものだったとは……!
二人のそれぞれの幸せを願いつつ、しばらくは優越感に浸らせてもらうことにします。ウヒヒ。

集まる度に、Aちゃんの妊活面談や、S君の女の口説き方・落とし方に話題が集中するようになったので、さすがに声のトーンは下げざるを得ません。
次の飲み会は、個室を予約せんといかんね。

恋バナとハンドメイド

親友・さやかと私の共通の趣味は、ハンドメイド。
彼女はレジンを使ったアクセサリーを、私はシーグラスで実用的なアイテムを作ります。作品を作りながら、最近のトピックスや聞いてほしいことをだらだらと話すのが楽しい。
さやかには長年付き合っている彼氏がいるものの、彼女自身の不妊体質のため結婚を躊躇っていました。それでも結婚したい彼は、看護学校に社会人入学し、3年後には結婚して、看護師として彼女を養うという計画を実行したそうです。

そんなある日。
「実は、話したいことがあって」
「どうしたの、神妙な顔してさ」
「私、ガンになった」
「えええええ!!!」
耳下腺腫瘍という珍しいガンで、ほとんどは良性だそうです。
エステの担当さんが、耳の下を触ったときに何か固いのがあるよ、と気付いてくれたそうで、病院の診察を受けたら腫瘍が見つかったと言うのです。
組織検査をして、良性なら経過観察とのことでしたが、結果はまさかの悪性。
場所が場所だけに顔面麻痺の可能性もありましたが、術後の経過は良好。
数ヶ月ごとに検診があるだけで、今まで通りの生活に戻れました。

そして、しばらく経ったある日。
「また、こうやってさやかと遊べるようになって良かったよ~」
「そうだねー、あの時はどうなることかと。本当に良かったわ」
「その後の検診では、再発とか言われてないんでしょ?」
「そっちはもう大丈夫なんだけど、実は妊娠したの~!」
なんだそりゃ!?
排卵できない体質って言ってた彼女が、まさかの妊娠!
おめでとう!でも、どうゆうこと?
「わかんないけど、妊娠検査薬で陽性だったから、検診の時についでに産婦人科も受診して確認してきたら、やっぱり妊娠してるって」
いやはや、大病を患い命の危険まで感じていた彼女が一転、新しい命を宿すとは。ガンに侵されて、体が生存力や繁殖力に目覚めたんだ、と思うことにしました。
人体とは不思議。
人生とは未知数。
何が起こるか分からないものである。

一方、嬉しい報告に喜びながらも、驚き戸惑ったのは彼氏とそのご家族。
看護学生にして父親になることが決まったのだから、さあ大変。
籍を入れたものの、収入を得て自立できるようになるまではそれぞれの実家で過ごすことで落ち着いたそうです。
人生設計は大幅に変更することになりましたが、パパになれて良かったね。
これからも、私の大事なさやかをヨロシク。

親友の波乱万丈な人生。
見守ることしか出来ませんが、ドキドキしっぱなしです。私に出来ることは、母親として忙しい彼女の息抜きに、ハンドメイドとおしゃべりの時間を一緒に楽しむことくらいかな?
次に会う時はどんなおしゃべりになるか、楽しみです。

地元で互いの成長を確認する同窓会

大学進学で地元を離れたけれど、高校の時に一緒にお昼ご飯を食べていた仲良しメンバーとは、卒業後も連絡をとっています。
私が帰省する事を伝えると飲み会を開いてくれて、高校生の頃にタイムスリップしたような気分。
幹事をかって出てくれる子は大人しくて控えめキャラなのだけど、しばらく会わない間にお酒にめっぽう強くなっていた。職場の飲み会で鍛えられたらしい。
そして、毎回いいお店に連れていってくれる!職場の飲み会で使ったらしい。

「卒業してから○年経つんだね~」
「早いね~」
と、時の流れの残酷さを嘆き合いますが、幸いにもみんな、さほどオバサンぽさは出ていない。高校の頃の雰囲気そのまま、抱える悩みは増えていく。
7人いたランチ組のうち、3人は20代で結婚し、未婚の4人が居酒屋でオッサンのようにちびちびとやるのです。
それぞれ違う職に就き、仕事の悩みや愚痴をポロポロっと出しては励まし合う。
いい出会いはあったか?進行中のお相手は?と近況を聞くと、みんなそれぞれ頑張っていました。

同窓会の良いところは、頑張ったことも上手く行かなかったことも、等身大の自分で話せて等身大の相手に聞いてもらえることだと思う。
ああ、前より成長したよね、とみんながお互いを褒めたり励ます時間は、とても心が潤います。昔から自分を知ってくれている人に確認してもらって、自分の成長を実感する場でもある。

そんな心の拠りどころである地元のプチ同窓会、前回以降で2人が結婚・出産しました。残された2人(うち1名は私)のどちらが早く結婚するか、注目されているようで焦ります。
いや、でも焦らない、焦らない。
恋愛ばかりは、自分の意思だけではどうにもならないのです。
「35才以降の女性の結婚率は3%」というデータもあるけれど、身近な2人がその3%に入ったことは、私にとって大きな追い風になりました。これからの時代、3%が5%にも、10%にも増えていくかもしれません。

シド家ミーティング

我が家は父が他界しており、家族が集まるとなれば、母と兄一家と私の総勢6名です。
父がいないのを良いことに、兄と私は母に問い詰めたことがありました。
「なんでお父さんと結婚したの?」
昔の写真を見ると、品のある整った顔立ちに手入れされた黒髪で、女優のような美貌と可愛さを兼ね備えていた母。
いつまで経っても浮いた話の一つも出てこない私に
「お母さんが学生の頃は、彼氏が途切れたことは無かったのに!」
と豪語する母である。
仕事人間で趣味も無く、亭主関白の極みのような父でなくても、もっと大事にしてくれる人はいたんじゃないかと子供ながらに疑問だったのです。

父と母は社内恋愛の末の結婚でした。
父のいた職場に、短期のパートで母がやってきて、職場の慰安旅行で行ったスキー場で、一緒に買い出しに行ったのが付き合うきっかけだったとか。
父26才、母25才の、ある冬のこと。
結婚をクリスマスケーキに例えていた時代でしょうから、当時としては晩婚気味だったと思われます。どちらかと言えば父の方が焦っていたそうで、付き合って3ヶ月で入籍。
「結婚してから、あんな人だと思わなくて」
「同棲していたら、絶対に結婚しなかった」
「あんたは結婚前に、必ず同棲しなさいよ」
と、思わぬアドバイスを頂きました。

父のいた職場に勤務することになったきっかけは、職業安定所での求人だったそうです。
二人が出会う前、母にはもう一つの出会いがありました。
それが、職安で母の担当をしていた「佐藤さん」という男性の方。この佐藤さんが父の職場を母に紹介することになるのですが、ある日、職安での面談が終わって外に出た母を佐藤さんが追いかけてきたというのです。
「高橋さん(母の旧姓)、ちょっとお時間いいですか。良かったらそこの喫茶店に」
母はこの時点でピンと来たそうですが(なんたって、彼氏が途切れた事の無いモテ女ですから)、案の定、お付き合いのお申し込みでした。
「うーん、いい人だったんだけど」
なんで断っちゃったの?と聞くと、
「名字が佐藤だから。」
という衝撃の回答……ッ!!!
結婚して佐藤になるのはイヤだったの。という理由で男をフッたのが、私の母です。全国の佐藤さんに申し訳ない!私は別に佐藤でもいいよ?
「『佐藤』よりも『高橋』の方が格上なんだ?」
「じゃ、お父さんの『シド』は良かったんだ?」
「佐藤さんが『稲葉』とか『松本』だったら、俺たち生まれてねぇのか」
「佐藤さん、ごめんなさい……!でも、佐藤でいてくれてありがとう!」

人が集まる所に恋バナあり。さて、次の飲み会はいつだったかな……?

 

30代女性向け婚活イベントはこちら!