洗濯ネットは洗濯ものではなくヘビを入れるものです。
どうもこんにちは!ハペ屋のgekcoです。
突然ですが、ワタクシのペンネームgekcoの意味ってご存知ですか?えっオマエなんぞに興味はない?うんそれは知ってる!違うの、ペンネームに興味をもって?
gekcoとは、「ヤモリ」の学名です。
ヤモリにももちろん何種類もいて、生態や見た目もみんな違うんですが、その中でももっとも「ヤモリらしい」連中の属名が、gekcoです。
ペンネームをヤモリの学名にしちゃうくらいだから、ワタクシ大のヤモリ好きでございます。
そんなワタクシのお気に入りのヤモリのひとつが、今回ご紹介するヤシヤモリでございます。

ロマンあふれる「壁チョロ」の世界

我々ハペ屋の世界では、ニホンヤモリのように壁に張り付くことのできるヤモリのことを「壁チョロ」と呼んでいます。まぁ、イメージ通りですよね。壁に張り付いてチョロチョロ動くから壁チョロです。
この呼び名からして、ちょっと軽視されてる感あるでしょ?
そこなんですよ!この仲間の良いトコロは!
壁チョロの多くは、爬虫類ショップに入荷するときも単独輸入なんかされません。ほかの目玉商品と抱き合わせでついでに送られてくる場合がほとんど。そのため、輸入が不定期で、いついるのかわかりません。さらに、こういう壁チョロを鼻息荒く買いに走る変人はハペ屋の中でもワタクシのようなひねくれ者くらいなので、ショップも「入荷しましたァ!」みたいに大々的に宣伝を打つこともなく、気づけばお店の片隅にひっそりと置かれている、という感じになります。この、「日陰者のひっそり感」漂う扱いが、壁チョロの持つもともとの雰囲気ともベストマッチしておるのです。
また、ヘビに通ずる「爬虫類飼ってる感」があるのもたまりません。なんかね、最近は手に乗せられるだの、触れるだの、挙句の果てにはインスタ映えだの、イヌかネコみたいな感じで爬虫類が扱われることあるでしょ?あくまで個人の勝手ですが、それって本来の爬虫類の魅力ではないと思ってるんですよ。飼育している人間がどんな生活を送っていようが、それとは無関係に彼らの時間が流れている、そういう「爬虫類時間」と同居できるってのが、本来の爬虫類飼育の魅力ではないのかな、と。メンドクサイ説教になりそうなのでこの辺にしときますが、そこへきてのヤモリですよ。まぁ、慣れない。触れない。出てこない。でもひっそりとこちらの様子を陰気にうかがってたりする。この雰囲気こそ、本来爬虫類が持つ魅力だと思うのですよ。ちなみに、一部の高級種を除いて、お値段的にもとってもお手頃。プラケをタワーのごとく積み重ねていっぱいコレクションするもよし、大きめケージに複数飼育するもよし、好きなように楽しめるのもこの仲間の好ポイント。

ヤシヤモリ、いいっす!

さぁ、読者諸兄のドン引きした顔にも一切負けずに壁チョロ系ヤモリを暑苦しく語ったところで、ヤシヤモリですよ。
こちら、東南アジアのやっすい壁チョロを代表する種の一つでございます。が、正直言ってなぜそんなポジションに置かれなければならないのか理解に苦しむヤモリです。
まずね、そこそこ大きい。25センチくらい。ニホンヤモリが10センチちょいってことを考えると、まぁでかいです。30センチ定規よりちょっと短いくらいで手足が生えてるって思えば、ボリューム感としては間違いないでしょう。
こう書くとデカすぎるって思われるかもしれませんが、これがどうして、ちょうどいい。いや、小さいとね、餌に困るんですよ。体力もないし。かといってこれより大きいと、さすがに気楽には飼えないのですよ。全長35センチを超える壁チョロ界の暴君トッケイなんかを考えても、本気で大きくしようと思ったらプラケでは飼えない。世界最大のヤモリと言われるニューカレドニアジャイアントゲッコーは40センチもあってハンドリングもできて最高だけど10万くらいするし。ヤシヤモリの大きさだと、みんな大好きレオパことヒョウモントカゲモドキと同じくらい。コオロギのLサイズが余裕で食えるし、我が家の個体はデュビア(餌用ゴキブリの一種。けっこうデカい)も平気でバリバリ食っちゃう。餌が手に入らなくて困るってことはないですね。

地味渋を体現したような種が多い壁チョロにあって、ベージュグレーの体色に白いラインが一本入り、そのラインが首のところでY字になるという、シンプルかつおしゃれなカラーリングの持ち主です。この体色ゆえ、ホワイトラインゲッコーとも呼ばれます。うーん、英名すら適当・・・。でもでも、目だって大きくて美しくて、野趣と美しさが両立した顔立ちをしているのですよ。クレステッドゲッコーという人気種がいますが、ヤシヤモリはまさに「まつ毛ナシのクレス」と呼ぶに相応しいシンプルな・・・うーん、一歩足りない残念感が否めない。いや、それもこの仲間のひねくれた魅力の一つなんだけども。
あ、壁チョロは慣れないって書きましたが、ピンセットから餌を食うくらいにはなりますぞ。ケージの扉を開けると隠れ家からちょろっと顔を出して、ピンセットを見ると飛びついてきます。ちょっとかわいいぞ!もっとも、クレスならハンドリングもできますけどね・・・。いいじゃないか、そういうやつはクレスを飼えばいいのだ!

我が家のヤシヤモリ

そんなヤシヤモリが大好きなワタクシ、もちろん自宅で飼育しております。もともとペアで飼ってたんですが、旦那のほうが旅立ってしまいまして、現在はメス一匹で単独飼育でございます。
壁に貼り付けるヤモリというのはケージの内壁がすべて活動の場所になるので小さなケージでも運動スペースを確保しやすく、けっこう自由な飼い方ができるのですが、我が家では30×45センチの縦長ガラスケージを使用しています。垂直面で生活する生き物は縦長ケージで飼育した方が見栄えがいいのですよ。で、土を入れて植物を植え込み、ジャングルっぽくしたところに・・・ロボット兵の頭部(笑)。本来は観葉植物のポットとして売られているものですが、質感がいいのでこういうレイアウトにもマッチします。そして、この頭部の内側が、非常に居心地のいい隠れ家として機能しているようで、うちのヤシヤモリはこの頭部を拠点に生活しています。全体的に、地上に落下してジャングルで朽ち果てたロボット兵の頭部に住み着くヤモリ・・・みたいな雰囲気が醸し出されていて、個人的にはとっても気に入っています。ジブリ好きにはおススメのレイアウトです。そうそう、書いてて思ったけど、こういうときにヤモリというのは非常にエキゾチックな雰囲気を演出してくれます。恐竜の化石なんかでも似合うだろうし、撃破されたザクの残骸なんかでもおもしろそう。熱帯魚の場合は水質に影響するのでなかなか気軽に何でも沈めちゃおうっていうふうにはできないのですが、爬虫類の陸生レイアウトはわりとなんでもアリなのがうれしいトコロ。レイアウトにこだわりたい人にとっても、ヤモリはレイアウトを壊すようなことがないのでおススメです。
こんな遊んだ飼い方をしていても、ケージ内で自然繁殖することさえあります。我が家ではこのロボット兵の頭ケージで産卵し、ちっちゃなかわいいヤシヤモリのチビがウロウロしていたことがありました。さすがにベビーは体が小さい分デリケートで、親ほど適当に飼えるわけではないのですが、それでも飼えない大きさではありません。コオロギの2齢幼虫が食べられる大きさです。まめな餌やりと霧吹きさえ忘れなければ、自家ブリードのヤシヤモリも夢ではありませんよ。

さぁどうですか?ヤシヤモリ。最高すぎません?
あんまり飼育人口が増えてだれでも飼ってるメジャー種になっちゃうのも嫌なんですが、その魅力を語らずにはいられないヤモリなのです。
ま、興味があれば飼ってみたらいいんじゃないかな?後悔は(たぶん)しませんぜ?

 

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