京都でめぐる恋に効く寺社
京都には、たくさんの寺社が祀られています。それぞれが、それぞれの理由で存在し、人々の想いを受け止めながら私たちを見守っています。
京都の寺社の中には、恋愛に関するご利益を授けてくださるところもあります。恋活、婚活中の方はぜひ押さえておいてはいかがでしょうか。
今回は、京都にある恋に効く寺社をご紹介します。
関西在住の方はもちろん、京都を訪れる予定の方はぜひチェックしておいてください。
六波羅蜜寺~縁結び
天歴5年、西暦951年に醍醐天皇の第二皇子である空也上人が開いたお寺です。西国第17番目の札所でもあり、数々のご利益をもとめたくさんの人が訪れています。
無病息災や、勝負運、金運にご利益があると言われています。
本堂の前にある「十一面観音」は縁結び観音と呼ばれています。恋愛はもちろん、友達や仕事などあらゆる良縁を引き寄せてくれます。恋活、婚活中の方はぜひ訪れておきたい場所です。
境内の弁財天のそばに「一願石」という柱のようなものがあります。柱には石がはめられており、この石を3回まわすと一つだけ願いが叶うと言われています。叶えられる願いは一つだけです。しっかり厳選して願をかけてください。一つだけと言われると、あれこれ悩んでしまうのですが、考えた末に「これ」と思い付いた願いは、今の自分が一番必要としているものといえるでしょう。願いを一つに絞ろうと考え巡らすことで、自然と自分の心と向き合うことができるのではないでしょうか。
六波羅蜜寺では「開運推命おみくじ」をひくことができます。これは四柱推命をもとに一年の運勢を計るもので、本格的で「当たる」と人気があります。こちらの「開運推命おみくじ」は郵送でも受けることができますが、六波羅蜜寺を訪れた際にはぜひ受けてみてください。
京都市東山区松原大和大路東入る:六波羅蜜寺
泉涌寺~美人祈願
楊貴妃観音像が祭られる泉涌寺は、絶世の美女楊貴妃にあやかり美人祈願のご利益がいただけると評判です。また、楊貴妃は玄宗皇帝から深い愛情を受けた女性としても有名です。楊貴妃観音のもとには、美しさと良縁を願う女性がたくさん訪れています。
「美人」「良縁」の祈願と聞くと、女性ならぜひチェックしておきたいところです。
楊貴妃は容姿の美しさはもちろん、芸術性に優れ、利発な女性であったと言われています。また、物腰の柔らかい女性らしい性質でもあったようです。そのような多様性が皇帝を引き付け、深い愛情を注がれることにつながったのでしょう。
楊貴妃の持つ「美しさ」は現代を生き抜くわたしたちも備えておきたいものばかりです。楊貴妃にあやかって、女性として輝きながら、愛する男性と深い絆で結ばれることを祈念しておきましょう。
泉涌寺では楊貴妃観音が記された「美人祈願」のお守りを受けることができます。種類もいくつかありますので、お土産としても喜ばれそうです。
京都市東山区泉涌寺山内町27:泉涌寺
今宮神社~玉の輿
京都市北区にある今宮神社は「玉の輿」神社として有名です。
八百屋の娘お玉が、母の再婚をきっかけに徐々に上り詰め、徳川三代将軍家光の子供を産みます。その子綱吉が徳川五代将軍になったことから、お玉は将軍の母という地位を得ました。
お玉の母が信仰していたのが今宮神社であったことから、この神社は「玉の輿神社」と呼ばれるようになりました。
今日では、玉の輿を願う女性だけでなく、いわゆる「逆玉」をねらう男性も参拝するそうです。
玉の輿とは、お金持ちの男性と結ばれ、結婚と同時に良い生活を得られることを言います。現代の事情を鑑みると、お金持ちとの結婚だけが玉の輿ではないように感じます。やさしく、穏やかな男性と結ばれ、平穏で幸せな人生を得ることは十分に玉の輿と言えるのではないでしょうか。
すなわち、玉の輿はたくさんの女性の願いといえます。
今宮神社では「玉の輿守」というお守りが受けられます。お玉が八百屋の娘であったことから、お守りには野菜の柄がえがかれ、かわいいと人気があります。
今宮神社は疫病退散のご利益もいただけると評判です。
無病息災と、玉の輿のご利益を授かりに、ぜひ今宮神社をおとずれてみてください。
京都市北区紫野今宮町:今宮神社
随心院~ラブレターの上達
随心院は、日本を代表する美女、小野小町ゆかりのお寺です。随心院の境内にある「小野文塚」には、小野小町に思いをよせた男性たちからの「ラブレター」がおさめられています。
また、本堂には、文塚に収まりきらないラブレターを張り合わせて作られた「小野小町文張地蔵立像」があります。
そのようなことから、随心院はラブレター上達のご利益があるといわれています。
最近ではラブレターを書くことはめったにありませんが、現代風解釈でいうと、メールやラインの上達というところでしょうか。今も昔も、恋する男女はせっせとラブレターを送りあい、二人の絆を深めるのは変わりがないようです。
恋愛は、会って過ごす時間も大切ですが、相手を思って過ごす時間も愛を育てます。たくさんの男性に思われ、無数のラブレターを送られた小野小町に思いを馳せながら素敵なメールやラインを思い人に送ってみてはいかがでしょうか。
随心院では「美心(びじん)お守り」を受けることができます。「美人」と「美心」をかけたこのお守りで容姿だけでなく、心も美しい女性を目指せそうです。
京都市山科区小野御霊町35:随心院
松尾大社~夫婦和合
松尾大社はお酒の神様として有名で、京都最古の神社のひとつです。お酒つくりにかかせない名水が境内に沸いていることから、松尾大社を建てたといわれる秦氏は酒造りを得意としていたと伝えられています。この湧き水は「霊泉 亀の井」と呼ばれ、よみがえりの水として求める人がたくさん訪れます。
松尾大社の境内には「相性の松」と呼ばれる樹齢350年を超える松の木の株があります。松はクロマツを男松、アカマツを女松と呼びますが、松尾大社の相性の松は雄雌根を同じにし、男女が寄り添うような形で立っていました。そのような姿から、夫婦和合、恋愛成就のご利益をいただけるといわれています。「相生の松」は、相次いで天寿を全うしたとのことで、現在は株を拝見することができます。樹木ではありますが、うらやましいほど仲睦まじい夫婦であったと感じられます。
恋愛を成就させたあかつきには、相生の松にあやかって末永く結ばれることを祈念してはいかがでしょうか。
京都市西京区嵐山宮町3:松尾大社
京都で見つける恋のご利益スポット
恋に有効な京都の寺社をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
ご利益や、寺社の成り立ちをみますと、恋のツールや出会いの方法は時代と共に変貌を遂げていますが、今も昔も恋する男女の想いは同じであったことがしのばれます。
良縁を得て、やりとりをして絆を深め、いずれはお互いを思いあう夫婦として固く結ばれ全うするということは、時代を超えた男女の願いです。
京都には恋活、婚活中の女性がぜひご利益を受けたい寺社がたくさんあります。
京都をお散歩し、恋のご利益をたくさん受けて幸せな恋、結婚を手に入れてください。