桶屋(オケ屋)といえば、オケッティ♪…わかんないよね。
どうもこんにちは!gekcoです。
あ、ちなみに冒頭ネタの「オケッティ」とは、ペット界隈ではかなりメジャーなヘビであるコーンスネークの品種のひとつです。
ハペ屋たるもの、当然ヘビも好きだし、飼いたいって人も多いと思います。別の記事でも書いたけど、一番「飼っちゃイケナイもの」を飼ってる感じがするんですよね。ただ、実際に多くのヘビは飼育しやすく、けっこう誰でも飼える生き物だったりします。基本的に不活発なので狭いケージでも飼えるし、紫外線ライトのような大掛かりで特殊な器具も不要。エサは冷凍マウスだけでOK。冷凍マウスを使うことに抵抗のある人にはチト厳しいですが、エサで悩まなくていいってのはすばらしいことです。
…が、中には例外がおります。
実は、ヘビは偏食が多いグループとして知られています。「うちの子、味の好みにうるさくて♪」なんて生易しい偏食ではなく、「それ」しか食べない、否、食べられないヘビです。「それ」ではないエサを無理に食べさせると、健康を害して死に至る…。そう、飼おうと思ったら、「それ」が何であれ、用意しなければならないのです。そういう偏食のヘビのことを、ハペ屋は「変態ヘビ」と呼んでいます。「偏食でもいいから飼いたい!他のヘビじゃ満足できない!」という変態が飼うから変態ヘビです。ヘビが変態、というわけでは…どっちでもいいか。
さぁ、そんな世にも怪しい変態ヘビの世界を、ちょっとだけご紹介!

変態ヘビ① オオアオムチヘビ

見た目が奇抜なヘビなので、図鑑やイラストで見たことのある人はいると思います。その名の通り、鞭のようにしなやかで細長い体をしており、体色は美しい緑色。頭部はやや大きく、目は黄色で、黒目が横長なので眠そうに見えます。この美しいヘビのどこが変態かというと、トカゲしか食わんのです。変態ヘビで割と多いのが、この「爬虫類専食」パターン。似たようなのに「カエル専食」パターンもおりますな。変態ヘビの中でも比較的大所帯なので、この中でも細分化されます。専食と言いつつ意外とマウスでも飼えちゃうパターン。これはまぁ、変態ヘビとしては入口にもなりませんね。ほかに、マウスはダメだけど冷凍ヤモリなら食べてくれるパターン。こういうヘビに無理にマウスを食べさせると、消化の際に内臓に負担がかかってしまうので、トカゲを与えるしかないのですが、ありがたいことに冷凍ヤモリというのが販売されています。冷凍ヤモリさえ手に入れば、マウスを食べるヘビとそんなに扱いは変わらなくなります。ただし、ヤモリはマウスよりも栄養価が低くたくさん与えなければいけないし、ヤモリの入荷が止まることもあります。飼う場合は常に多めにストックしておきましょう。ワタクシの家の冷凍庫には常に15匹前後のヤモリがストックしてありますぞ。
で、今回のオオアオムチヘビはどのパターンかというと…いずれでもありません。すなわち、「生きたトカゲ(ヤモリも可)しか食べないパターン」。オオアオムチヘビの顔を写真で見てもらいたいのですが、眼球が大きく、正面を向いています。これは、ヘビとしては例外的に目がいいことを示しています。目がいいということは、冷凍ヤモリが「死んだヤモリ」だと気づかれてしまう、ということです。捕食性の生き物であるヘビは基本的に生きたものしか食べません。冷凍マウスや冷凍ヤモリを食べるヘビは、死んだエサを「生きている」と誤解してくれるからこそ食べるのです。オオアオムチヘビは目がいいので死んだエサに騙されてくれない、ということですな。ならば生きていると見せかけよう、と、冷凍ヤモリに針金をブスッと刺して、ガラス面をカサカサ動かしても、騙されるどころか針金を警戒し始める始末。ワタクシが飼育した個体は、0.3mmだったかな?お店で売ってる一番細い針金を使ってなんとか騙すことに成功し、冷凍ヤモリで飼育できるようになりましたが、やってみた感想としては「運が良かっただけ」という感じです。ダメなヤツはあれでも騙されないだろうな。そういう場合は、素直に生きたヤモリを使うしかありません。あ、ちなみに後牙類といって、奥歯に毒があります。噛まれてどうこう、というのは聞いたことがありませんが、飼うなら気をつけてね。

変態ヘビ② アフリカタマゴヘビ

さぁさぁ、ここからが真の変態ヘビ。こちらのヘビ、その名の通り鳥の卵しか食べません。そのため、歯の一部が退化してしまっています。「卵で飼えるんだから、楽じゃん♪」とか思っちゃったそこの貴方は、このヘビの変態っぷりがわかっていない。ちなみに、灰褐色に黒っぽいバンドが不規則に入り、鱗はザラザラと尖っていて、なかなかカッコいいヘビではあります。そんなカッコいいヘビが卵だけで飼えるなんてラッキー!と、最初はワタクシもそう思いましたよ。
注目していただきたいのは、その大きさ。図鑑などみると1m以上と書いてあることもありますが、たいていは50cmか60cm程度です。おや、じゃあ30cmくらいのケージで飼えちゃうね♪なんて思ったのもつかの間、エサに困るのです。
だから卵でしょ?という前に、50cmのヘビの頭の大きさを想像してみて欲しいのです。ち、小さい…。鶏卵なんかまず飲めない。せいぜい、ウズラの卵です。成体でもウズラの卵がやっと、ということは、幼体は…。そうです、卵で飼えるにも関わらず、市販の卵は使えない、ということになります。じゃどうするか?アフリカタマゴヘビを飼おうと思ったら、まずジュウシマツを飼いましょう(そういえば、最近見ないな)。たっぷり愛情を注いでジュウシマツのペアをお世話すれば、きっと卵を産んでくれるはず。その卵をすぐに回収して冷蔵庫に保存します。そうしていくつか卵が貯まったら、初めてアフリカタマゴヘビを買いに行きます。もちろん、古すぎる卵はエサには使えません。できれば、ジュウシマツは数ペア飼育しておきましょう。となると、ペット禁止の物件ではアフリカタマゴヘビは飼えない、ということになりますね。ペット可の家に住み、何羽ものジュウシマツに囲まれ、「可愛い小鳥さんですね♪」と知り合いに言われるたびに、「いえ、飼っているのは鳥ではありません。こちらのヘビです」と、地味渋ヘビを紹介する…貴方を待っているのは、そんな日々ですよ。あ、現地でも鳥の繁殖期にしかエサを食べないので、一年のうちエサを食べるのは半年だけです。この時期は人間にはコントロールできず、突然食べなくなり、突然食べだします。食べない期間はジュウシマツが殖え続け、食べ始めたときに卵を用意できていないと餓死します。変態っぷりが溢れ出て止まりませんな。

変態ヘビ③ アオヘビ

ラストはこちら!リュウキュウアオヘビとかサキシマアオヘビとかいますが、例外なくみーんな変態。このヘビもね、キレイな緑色で、オオアオムチヘビみたいに変な毒もないし、目はまん丸黒目で可愛いし、いいことずくめのヘビなんですよ。どこが変態かっていうと、やっぱりエサなんですが…ミミズしか食べません。ちょっと地味に見えるかもしれませんが、もちろん冷凍マウスなんか見向きもしない、正真正銘のミミズ食いです。先ほどのアフリカタマゴヘビでは小さいことがネックになりましたが、アオヘビの仲間はその逆で、ある程度の大きさがあります。ある程度の大きさがあるのにミミズしか食べないから、大量のミミズが必要になるのです。それはもう、際限なく大量に食べます。食べたいだけ食べさせないと、痩せてしまいます。恐ろしいことに、一度痩せるとなかなか元に戻りません。痩せないように、欲しがるだけミミズを用意しなければならないのです。しかも、釣具屋さんで売られているミミズはシマミミズといい、体内成分の分析結果から、あんまり食べさせすぎると毒性があるかもしれない、と指摘されています。庭に生ゴミコンポストでもあればいいですが、マンションのベランダぐらいではとても用意できません。というわけで、夜な夜なミミズ掘りに行くハメになるのです。
そんなワタクシも、リュウキュウアオヘビを飼育していた時期があり、その頃はよく夜中にミミズを掘りに近所の公園に行っていました。あれは、深夜11時くらいだったかなぁ。ザクザクとミミズを掘っていると、後ろから声をかけられました。振り返ると、制服姿の警察官。
警察官A「こんばんは。何してるんですか?」
gekco「あ、いや、ちょっとミミズを。ハハハ」
警察官A「ミミズ?ほんとに?そのバケツちょっと見せてね」
警察官B「うわっほんとにミミズだ!何すんのこれ」
gekco「いえちょっと、ミミズしか食わないヘビを飼っていましてね。ハハハ…」
警察官A「ヘビ!?ヘビ飼ってるの?あなた」
gekco「えっと…そっすね…ハハハ…」
その後、「ごめんね、もうちょっとお話聞かせてもらえる?」といわれ、結局交番に連れて行かれ、3時ごろに帰宅。苦労して捕ってきたんだぞぉ、と言いながらリュウキュウアオヘビにミミズを与えると、あっという間に完食。あぁ、また明日もミミズ掘りに行くのかぁ…。
こうして、変態ヘビに手を出してしまったワタクシは、警〇庁公認の変態と化してしまったのでした。ちゃんちゃん。

他にもまだまだ、「〇〇しか食べない」変態ヘビはいっぱいいますが、今回はここまで。困ったことに、変態ヘビはたいてい、姿が魅力的なんですよね。そして、ショップでの価格が安いことが多いんです。だから手が出ちゃうんですな。
…またオオアオムチヘビ飼おうかなぁ…。

 

動物好きが集まる婚活イベントはこちら!