現代では、古くから伝えられている占いや、比較的まだ最近に出来た占いなどが数多く存在しております。そんな中で、現世においてはメジャーでなくても、日本古来より伝承され続けていて、驚異の的中率を誇る占術があります。その占いを宿曜(しゅくよう)占星術と言います。宿曜占星術は的中率の高さで有名になった、項目が計729通りある相性占いです。

恋愛相手だけではなく、全ての対人関係における相性も確認出来ます。正式名称は「文殊師利菩薩及諸仙所説吉凶時日善悪宿曜経」と漢字20文字を連ねた長い呼称ですが、略して宿曜経と呼び改め、現在の宿曜占星術という名称になりました。この記事では、宿曜占星術の概念や特徴、27宿の分類の説明や占える項目などについて綴らせてもらいます。

宿曜占星術の発祥と由来

宿曜経は古代インド王国で発祥された占術と云われており、その暦の天文学が中国に渡り、それから約40年後に、遺唐使として中国に滞在していた真言宗の開祖・弘法大使こと空海が日本に持ち帰ったのが最初とされています。それから空海は、普段の生活や言動においても積極的に、宿曜占星術を取り入れて自身の弟子達にも教えて広めました。

やがて宿曜占星術は、宿曜道として社会的な地位も確立していきました。その占星術の的中率の高
さは、その時代において政治力をも持ち合わせていた陰陽道と、人気を分け合うほどの影響力を持ちました。諸説には、天下取りを目論んでいた織田信長公も敵対する武将との相性を、宿曜占星術で占っ
て戦いの参考にしていたとも云われているほどです。

宿曜占星術の特徴と概念

宿曜占星術は、個人的な性格や能力だけでは無く、各対人関係の相性も占いますが特に相性占いにつきましては、他の種類の占術より遥かに群を抜いた的中率を誇ります。この占いでは、例えば星座の蠍座や干支の丑といったような感じで、自身が該当する名称には「宿」が付きます。ですので、まず宿曜占星術では自分が何宿なのかを調べます。

この占星術で相性を鑑定する場合、お互いの宿の性格と距離が判断基準になっています。その距離
という部分は、宿曜占星術の特徴的な概念でして、それが相性占いで的中率の高さを表す要素であ
ると言えます。27つの宿を円状に配置した占星盤を用いて、相性を判断するために互いの宿の位置
を確認しますが、その間隔のことを距離と言います。

宿曜占星術の27宿と12宮

宿曜占星術には、27の宿がありますが当初この占星術が暦として生まれた時、28宿でした。27宿に
牛宿(ぎゅうしゅく)という宿を加えて28宿だったのですが、牛宿は他の宿とは異なり27宿それぞれの正午の時間に必ず存在します。古来からの言い伝えで、その牛宿を取り入れた占術は災いの元凶とされているため、占いでは27宿で形成しております。

宿曜占星術は月の周期27.3日を27として分けた宿と、あとは宿道12宮に分類して月の状態により、
人の性質や吉凶を占うことが出来ます。因みに暦は旧暦で読みます。この占星術は、人間の内面や
感情的な運気を視る占いです。さて、ここでは27宿それぞれの名称と特性について、書き添えていきます。四神分類の方角別に分けて記述いたします。

北斗七宿

斗宿(とうしゅく)…堅実で前向きな頑張り屋。こだわり派で頑固な一面もあり極度の負けず嫌い。
女宿(じょしゅく)…家庭的だが苦労性で陰な印象を残しやすい。健気ながら内向的な側面もあり。
虚宿(きょしゅく)…不思議な魅力を持つが理屈っぽい。気分屋で昨日の友は今日の敵という気質。
危宿(きしゅく)…センスが良く人懐っこい。フットワークは軽いが流されやすく主体性に欠ける。
室宿(しつしゅく)…さっぱりしていて豪快だが強引な面もある。自己中心的なものの性根が良い。
壁宿(へきしゅく)…気配り上手で心優しいが固執する一面がある。地味ながら芯が強く清廉潔白。

東方七宿

箕宿(きしゅく)…自信があり堂々としている。些細なことで怒り荒っぽいが色気のある人も多い。
亢宿(こうしゅく)…真面目で正義感がある。繊細な神経を持ち合わせていて対人関係に少し疎い。
角宿(かくしゅく)…自由奔放で地力がある。柔らかい雰囲気で人当たりも良いが場の空気に鈍感。
底宿(ていしゅく)…欲張りで損得に敏感だが仕事の能力は高い。横柄な一面はあるが頼りになる。
房宿(ぼうしゅく)…基本的には上から目線。女王様気質ながら仕事に誇りを持ち嘘を毛嫌いする。
尾宿(びしゅく)…信念を貫き洞察力にも優れる。不器用で危なっかしく毒舌であるが根は優しい。
心宿(しんしゅく)…頭の回転が速く場の空気を読んで相手に合わせられる。表裏一体で謎が多い。

南方七宿

鬼宿(きしゅく)…年をとっても天然で純粋な可愛らしさを保つ。掴みどころが無く憎めない人物。
井宿(せいしゅく)…話し上手で機転が利くタイプ。面倒見は良いが押し付け気味で神経が細かい。
張宿(ちょうしゅく)…理想主義者で華もあるが中身を伴わない。プライドが高く弱音を吐かない。
柳宿(りゅうしゅく)…実行力があり外面は良いものの心は裏腹。執拗な一面があり気性も激しい。
翼宿(よくしゅく)…自分の世界を持っていてマイペース。デリカシーの無い言動が時に発生する。
星宿(せいしゅく)…義理堅く誠実な人物。努力家で気風も良いが感情の動きが激しく辛口である。
軫宿(しんしゅく)…人との距離感を上手く保つ。良い人を演出しがちで裏を読みすぎる癖がある。

西方七宿

胃宿(いしゅく)…面白くて個性的な人が多い。元来は短気でセンスも無いが力強く行動力も抜群。
参宿(さんしゅく)…お調子者だが明るい性格でポジティブな思考を持つ。よく喋るが実直な人柄。
昴宿(ぼうしゅく)…移り気が多くて熱しやすく冷めやすい。良い雰囲気を放つが行動力に乏しい。
觜宿(ししゅく)…確実性を重視する性質。利口な頭脳を持つが打算的で人を傷つける発言もする。
奎宿(けいしゅく)…品があり異性にモテる反面プライドが高く秘密主義。責任回避する人も多い。
畢宿(ひつしゅく)…穏やかで控えめながら本音が掴めない。粘り強く大物感も漂うが偏った志向。
婁宿(ろうしゅく)…人付き合いが上手く配慮も出来る常識人。冷静で理路整然として包容力あり。

以上の27宿ですが、上記の方角から12に分けたものが下記の12宮となります。

羊宮・牛宮・夫婦宮・蟹宮・獅子宮・女宮・秤宮・蠍宮・弓宮・磨宮・瓶宮・魚宮

さらに、日曜から月曜までの七曜日による分類と安住宿、和善宿、悪害宿、急速宿、猛悪宿、軽躁
宿、剛柔宿の七宿から、個々の性格や適性、運勢や相性が診断される占術です。

まとめ

今回は宿曜占星術について、記述させて頂きましたが本文で綴った内容以外にも、占星盤を用いて
診断する方法や相性を占う三九の秘法など、まだまだ奥の深い部分や魅力がある占星術です。ただ
当たり前かも知れませんが、占星術は人間の運命を定めるものではありません。

どの宿に属して、どのような運勢であっても人生は自分の力で切り開くものです。この占術で自身の属性を知って、その特徴や長短所に気付いて最大限に活かせればと思います。特に相性占いは、日常の様々な人間関係において、参考にしてもらえますと大変嬉しく存じます。

 

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