婚活パーティーはもちろん、恋愛においても、ライバルに差をつけようとするととにかく「カッコつける」事を優先しがちです。いかにイケメンに近付くか、それを日夜研究することは大変にいいことです。
しかしながら、例え持って生まれたイケメンであっても、「カッコいい」方向で勝負するのは案外デメリットも多く、「面白い」というギャグ方向で勝負したほうがよい事が多いのです。
イケメンより人気?!面白い人が好かれる
昨今、お笑い人気ももはや鉄板のものとなり、お笑い芸人の人気も揺ぎないものとなりました。その人気たるや、アイドルにも迫る、あるいは追い越すほどのものがあります。
なぜそんなにお笑い芸人が人気なのか。それはいくつかあると思いますが、イケメンより何か等身大な感じがする、とか、優しい印象を受ける、とか、一緒にいて楽しい、とかそういった物によります。
逆にイケメンはというと、見てる分にはいいけど付き合うには・・・なんて意見もよく聞かれます。イケメンであることを鼻にかけてるとか、付き合ってる相手がたくさんいそうとか、遊んでるだけに思えるとか、案外ネガティブなデメリットも多いのです。
イケメンを維持することの大変さ
イケメンというキャラを維持するのは、これは実はかなり大変なものです。ひとたび「イケメン」というキャラを構築したからには、そのイメージにそぐわない行動は許されず、全てにおいて完璧でなければなりません。
極端な言い方をすれば、イケメンにはトイレに行く事など許されないのです。
ジャンクなものを食べたり、ラフな格好でいる事も許されません。
人によっては「イケメンがそうやって日常的にいるのがいい」なんて言いますが、それは美人女優のすっぴん写真を「すっぴんでもいい」って言うようなものです。
十分に作られているものであることがほとんどで、本当の意味で気が抜けて無警戒な一瞬などではありません。
美男美女というのはそれだけ、作られたキャラクターを演じ続けねばならないのです。
ギャグ路線の維持の容易さ
それに反してギャグ路線は簡単です。失敗をする事が前提のようなキャラであれば、なんの失敗をも恐れることはありません。それをいかに笑いに変えていくかだけが重要なのであって、どんな失敗であってもそれは笑いを取るチャンスでしかありませんから、実に気楽です。
乱暴な言い方ですがスタートのイメージが大していいものでもなければ、それ以上に落ちようもないのです!気さくに気楽に、色んなことにトライしていけます。
それはポジティブな自信を生み、表情にまで張りを生み出しますから・・・笑顔が輝いていけば・・・あら不思議。
プレッシャーで表情の暗いイケメンよりも、自信に溢れて笑顔が輝くギャグキャラのほうがかっこよく見えてしまう瞬間が、きっと訪れます。たぶんそれは本当はある種の錯覚でもありますが、それはこの際気にしないでいきましょう。
どうやったらギャグキャラになれるの?
当たり前ですがギャグを飛ばしましょう。まずはそこからです。
ギャグには色々あるでしょう。いきなり変な動きをするのは難易度が高いので、簡単お手軽に誰もが出来るギャグは主に「ダジャレ」でしょう。言葉に引っ掛けて韻を踏むという高度な文学的手法であるあの、「ダジャレ」です。
そこで最初に皆さん気にかかるであろうことが・・・「オヤジギャグは寒い」という事ですよね。確かにオヤジギャグは寒いです。上司の寒すぎるオヤジギャグは、現代的に言えばもはやパワハラです。それを苦に退職する人が出てくるくらいに、職場環境に地獄をもたらすかもしれません。
下手にギャグを飛ばしたら、そのパワハラ的オヤジギャグ認定を受けて大失敗をするんじゃないか、そう心配になるのもよく分かります。
なぜオヤジギャグは地獄の苦しみを与えるのか
典型的なダメなオヤジギャグというのは、まずそれを発した後に、発した本人のオヤジが「どうだ?面白いだろう?笑ってくれて構わんのだぞ?」と根拠の無い自信に溢れたプレッシャーを放ってきます。
それがなんの関係もない通りすがりのオヤジなら放っておくだけですが、職場の上司様のオヤジともなると話は別です。ただでさえギャグがつまらないのに、それを察せられないようにと表情がこわばりつつも笑顔を作り「あはははは部長ったら面白いんですからー」と嘘を言うはめになる事の苦しみは、想像に難くありません。
にもかかわらずそれを聞いた上司、気を良くして更なるギャグを飛ばし、それをまた褒めねばならないとなれば・・・これはもう労災の認定も視野に入ってきます。
ここでちょっと注意して見てみてください。実はこの破滅的なオヤジギャグのどこが悪いかといえば、ギャグそのものがウケない事よりも、その後の茶番を強要する事のプレッシャーなのです。
ではどんな風に婚活パーティーの場に耐えうるギャグを飛ばすか
ここでちょっと、クラシックなギャグを見てみましょう。
布団がふっとんだ
ハエは速ぇ
杖は強ぇ
戦士の戦死
内臓の無い象はいないぞう
・・・いかがですか。これで笑った人は、たぶん何か心を病んでる恐れがありますので、こんな文章を読むのを一刻も早くやめて、ちょっとゆっくりリラックスをしてください。
ほとんどの人が笑えないと思います。場を凍りつかせる一言と言ってもいいでしょう。ドラ*エで言うところのヒャ*系の呪文です。つまんない。スベった。空気が凍った。
提唱したいのはむしろここからの対処法です。
プロのお笑い芸人が、人生をかけて練りに練ったギャグだってハズれてスベったりするんです。素人の我々が、確実にウケるわけが無いじゃないですか。
豪快にスベって場の雰囲気をぶち壊して凍りつかせた、そこからが逆にチャンスと見るべきです。ぶち壊れて凍りついたということは、逆に言って「勝手に抱かれていた期待」とかそういうものが全て音を立てて崩壊し、一度全てが地に落ちた状態です。
そこから、いかに自虐的な自分イジリに持っていけるかが勝敗を分けます。
夏の暑い日に「あれ?今なんか急に涼しくなりましたか?」なんて言うのは序の口です。むしろ「私は社内では歩くクーラーと呼ばれております」なんて方向に逃げるのもアリです。
この際、相手の表情は必ずよく見てください。場の空気を凍らせた今なら、冷たく物を見る目で見ているはずです。その表情が少しでも緩む瞬間、方向性を探るのです。
え?ドMだからそんな冷たい目で見られると嬉しい?・・・そういう方には本コラムは向いておりませんのでどうぞそのジャンルをお探しください。
ではなく、あくまでも厳しい目が緩むそのポイントを探るのです。その為には、自虐はとても大事な要素です。自虐的方向に走る事で勝手に自分の地位がへりくだりますから、それは相対的には相手を持ち上げる事にも繋がります。高圧的に見えない、むしろへりくだった態度は「この人は謙虚でいい人」という勘違いを勝手にしてくれるかもしれません。しめしめ。
自虐で自分イジリしてもウケない、ますます冷たい、そんな時は
思い切って話題を変えましょう。政治問題、経済問題、国際情勢などが特にオススメです。もう徹底的にクソ真面目で知的な方向に話を振りましょう。
この段階までスベりにスベったという事は、相手のあなたを見る目はもう「なにこのバカは?」という軽蔑し尽くした状態のはずです。そんな中だからこそ、高度な知的レベルを持った会話を繰り広げると、「・・・まさかここでこんな話?」と虚を突かれる形になり、相手はこちらの流れに飲まれます。
出来の悪い子が急に真面目になるようなものです。普通の人が勉強してても普通に扱われるのに、不良が勉強してると偉い偉いと言われるあの論理です。卑怯ですね。
これによって、もうドン底のバカとまで認識されていたあなたの評価は、話の内容が本来持つ知的イメージを大きく超えて印象付けられます。え?あんなにバカやってたこの人、まさか賢いの?今まで全部狙ってただけなの?と。
そんな知的な話は出来ない?いえいえ、これはしょせんいわゆる「見せ球」に過ぎません。ですからそれっぽい部分だけ話せれば、相手の意表だけ突ければそれでいいのです。
え?賢いの、と相手が油断したところで、結局やっぱりギャグを打ち込みましょう。真面目な話に身構えていた相手は、ギャグに対しては逆に油断しています。ギャグだけに。逆に。ギャグだけに。ぎゃく・・・ウオッホン、それだけに、油断している所に来ると、さっきまで鬼の形相をしていても、思わずクスリと笑ってしまったりするものです。
そうしたらすかさず言いましょう。
やっと笑ってくれたね。君に笑って欲しかったんだ。つまんないギャグごめんね。
これでもう今までスベった部分を挽回して大逆転間違いなし!苦労が(お互い)長かっただけに、着地した時の安心感は他に代えがたいものがあります。
え?全然思わずクスリとも笑わないし、ずっと鬼の形相のまま?ちょっとこれどうしてくれんの?
婚活パーティーでは、順番に色々な方とお話しする機会があります
過ぎたことは忘れましょう。どこかに何か鬼がいて出会っちゃったかもしれませんが、そんなことは忘れて、懲りずにめげずに次にまたトライしていきましょう。
都合の悪い事は忘れてしまうほうが、将来において幸せになれる事もあるのです。
少なくとも、筆者はこの文章に関して、もう忘れようと思います。
皆さん、そんなポジティブかつ前向きなチャレンジ精神で、是非婚活パーティーを勝ち抜いてください。
以上、「婚活パーティーでライバルに差をつける!ポジティブなチャレンジ精神」でした。
ん?