与論島には、名前が付いている海岸が60箇所。
このシリーズでは、与論島の海岸一箇所ずつに焦点を当て、昔から親しまれてきた名称と詳しい場所、それぞれの魅力や楽しみ方などをお伝えします。
第二回目は、ヨロンの中心街・茶花の海岸「あがさ」
◇名称:あがさ
◇住所:鹿児島県大島郡与論町茶花
◇特徴:
・ラムネ色を楽しめる遠浅の海岸
・駐車場があるので、ドライブ中にも立ち寄りやすい
・島の中心街である茶花エリアにあるので、観光の途中で寄りやすい
・漁業協同組合がある
・イベント会場として親しまれている真っ白なステージがある
◇名称の由来:
「(深度などが)浅い」ということを、ゆんぬふとぅば(ヨロン言葉)で「浅さい/あかさい」と言うことが語源、と言う説がある。
「あかさい」→「あがさ」
書籍「鹿児島県の地名」の中に、「赤佐泊(あかさどまり)」の名称も掲載されています。
かつて「茶花」の街は「赤佐村(あかさむら)」と言う地域だったよう。
「船の係留は不自由」「西風・北風の折には船をつなぐことができない」の記述も。
(※現在利用されている「茶花港」は、ここではありません)
◇オススメ度 ★★★★★
◇海岸の広さ ★★★★☆
◇メジャー度 ★★★★★
◇アクセス ★★★★★
アクセス抜群、茶花の街に隣接した海岸
与論島の繁華街である茶花の街から見えるのが、この「あがさ」、前回紹介した「うどぅぬす~」の隣にある海岸です。
繁華街が近いなんて、海を楽しめなさそう?そんなことは全くありません!
ヨロンの海に死角無し。
地図を見ても分かるように、ここは島の西側の遠浅ゾーン。
名前の由来そのままに、遠くまで広がる浅瀬がラムネ色の海を楽しませてくれる、絶好ポイントなのです。
防波堤の一番先まで行ったら、そのまま「えーいっ!」と、飛び込んでみたくなるはず。
街が近いということは、利点しかありません。
スーパーやコンビニでゴハンと飲み物を買って、海を見ながら食べるという楽しみ方も出来ちゃいます。
この「あがさ」には漁業協同組合もあるので、もしかして餌付けされているのかもしれません。
お魚がいっぱいいて、シュノーケリング初心者にもオススメです。
漁協を覗いてみよう
その漁業協同組合、平日の朝8時からセリが行われており、どなたでも見学は自由。
お魚などの購入も出来ます。
採れたて新鮮な与論産の生もずくを、朝ごはんにいかが?
漁船を留めているコンクリートの小さな湾では、ウミガメを見ることも出来ます。
息継ぎのために数分ごとに海面に顔を出すので、のんびり待ってみましょう。
出会えた喜びのあまり、海に落っこちないでね。
お祭りステージ
あがさの海岸にポツンと置かれた、白亜のステージ。
遠目には何かのオブジェのように見えます。
これは、島内での各種イベントの本陣となる場所で、その名の通りヨロンのお祭りの「晴れ舞台」
普段は誰でも上がれるので、インスタ映えスポットとしても人気です。
このステージ同様、島内には白亜の建築物が点在しています。
与論島はギリシャのミコノス島と姉妹都市。
あがさの海岸を眺める車道沿いは「ミコノス通り」と呼ばれ、ヨロンの景色が描かれた壁画が続き、一見の価値あり。
そのミコノス通りの端に、「王者の椅子」と呼ばれるオブジェが。
あがさのステージと同じくシャコ貝がデザインされた椅子が階段の頂上に乗っているのです。
これは、毎年3月に開催されるヨロンマラソンの優勝者だけが座れることを許されている、というもの。
各回の優勝者の名前がミコノス通りの壁面上部に刻まれています。
ヨロンに来られたら、ギリシャ風建築物を探してみてくださいね。