上海と言ったら何を思い浮かべるでしょうか?中国屈指の金融街、シーフード、色とりどりの夜景、上海焼きそばなど思い浮かべてることと思いますが歩いてみればどこか懐かしいところを感じさせてくれるのが上海という街の魅力だと筆者は思っています。筆者はそんな上海で昼ごはんは上海在住の友人とザリガニデート?をするのでした。上海と言ったらザリガニだと筆者は以降勝手に思っています(笑)。それにしても中国70周年が近かったのか街中は少々ソワソワしていました。

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中国の旅ってこんなに面倒だっけ?

なんだかんだで今年2回目の中国だが前回と変わらずあくまでもトランジットが長いので寄り道と言った具合だ。それでも上海については初訪問だったし、学部生時代にお世話になった元留学生の友人が住んでいるので会いに来てくれるということでとても楽しみだったし、助かった。前回北京で寄り道したときは英語はろくに通じず、VPNがうまく接続できなかったおかげでwechatをもたない筆者は連絡手段を失い、しかも北京に人脈はないという少々心細い旅になったのが記憶に新しい。それに比べれば今回は英語ばかりか日本語も堪能な友人が来てくれるのだからそれはとても心強いものだ。そしてここからザリガニデートへの道のりが始まるわけだが念のためその友人とは女性である。

ノスタルジックな一角でザリガニデートは始まる(笑)

上海
 浦東国際空港でお出迎えされるとそのまま地下鉄に乗り込み、南京東路で降車した。浦東国際空港というとリニアモーターカーが有名だが地下鉄の方が圧倒的に安いし、急いでいないのでそちらを使う。駅を出るとこのような具合で見覚えのある歩行者天国にたどり着く。さすが人口世界1、と言おうとしたがちょうど中秋の3連休中に来たようでいつも以上の多さだと友人から解説された。ここから少し脇道に入ると面白い光景を目にすることになる。
上海
 雰囲気は一気に変わり、若干のんびりした雰囲気に覆われるがそれも一瞬、油断していると気が付けば目の前にバイクがいる。バイクと言うと台湾やベトナムが有名だが中国も決して負けてはいない。ちなみに写真の中のバイクは全てフードデリバリーで、中国70周年パレードでもデリバリーバイクの行進があったそうだ。
上海
上海
 もう少し道を進めると雰囲気はたちまちノスタルジックなものになり、もはや中国屈指の金融街上海にいることを忘れさせるとまで行かずとも古き良き?町並みがまだ残っている界隈に出てきた。洗濯物を道端で堂々と干してしまうとはほめるべきなのかそうでないのか分からない、というよりもはや中国にいるのでもはやどうだっていいという境地に達していたわけだがこの後まもなくお待ちかねのザリガニデートが始まった。冒頭では「?」をつけていたが執筆を進めるにつれてあれは間違いなくザリガニデートであったと根拠もなく確信するようになったので「?」はつけないことにする(笑)。こうしてこの界隈で店を見つけた我々はザリガニデートを始めるのであった。ちなみにザリガニは中国語でlao longxiaと呼ばれている。

ザリガニデート!!

ザリガニデートはまずメニュー探しから仰天だったのだが店に置いてあるかと思えば友人がウェブを開いてそこから紹介された。たぶんどこかメニューがおいてある気がしないでもないのだが果たしてどうなんやら、ともあれ2人で3000円だったか1500円だったか記憶が定かでないザリガニセットを頼んだのだった。中国語がきれいさっぱり分からない筆者にとって改めて現地に友人がいることは心強いものだ。
ザリガニセット
 ザリガニデートは手始めに鶏の手羽先、ではなく文字通り足で始まった。日本ではこの部位を食べるということはこれまでの筆者の経験則では聞いたことがない(笑)。筆者は以前に食べ方こそ違えど韓国の大邱で食べたことがあり、気に入ってしまった筆者としてはこの時点で幸せの一言に尽きる。他にも野菜炒めが2品、中国語発音では「シューピー」となるスプライトが1人1本という具合だったが今回の主人公であるザリガニはまだ姿を現していない。それにしても写真こそ撮っていないが2品あった野菜炒めの内片方はこれでもかというほど唐辛子が入っており、辛さはもはや言葉にできないほどだった。
ザリガニセット
 鶏の足を見事に平らげてしばらく野菜炒めをつついた後にお待たせしましたといわんばかりにこんもりと盛られたザリガニが姿を現した。ご心配なく、写真は2人分のザリガニなのでこれを1人で食べるというようなエクストリームスポーツではない(笑)。それにしてもザリガニのみならず周囲の色もまた怖いほどに赤く、そうたらしめたであろう香辛料も惜しみなく使われているのがうかがえる。つまりザリガニの薬味/香辛蒸しとでもいったところだろうか?ちなみにアツアツなザリガニではあるが無慈悲かどうかは棚上げしてこれを素手で解体しながら食べることになる。なるほど、いい経験ということにしておこう。慣れると流れ作業のような感覚で手早くザリガニを食べれるようになるのだがうっかり甲羅や香辛料ごとガブリつくととても辛い末路が待っている(笑)。

ごちそうさま

終わってみれば半分を通りこして3分の2にも及ぶ量のザリガニを自身でも信じられないようなスピードの流れ作業感覚でむさぼる筆者がいた(笑)。忘れてはいけないのはそのザリガニの前に鶏の足をしっかりむさぼっていたことだがそれだけ筆者は暴食漢ということがお分かりいただけたかと思う(笑)。それにしても友人がギブアップした後にイーティングマシンにでも化けたかのごとくむさぼり続ける筆者を見て衝撃を隠せない様子が今でも忘れられない(笑)。
いずれにせよ、こうして中国でやりたいことリストに入っていたことができたので筆者としては感無量という次第だ。