久しぶりの食物語ということで今回は第20回をむかえます。前回食物語を執筆してからそれなりに時間が経っているので感覚は若干にぶいものがありますが様々な面白い食べ物たちに出会ったのでそのときの景色などを思いだしながら書き起こしていきます。
今回は8月下旬に台湾を訪れた際に泊まっていた台北で食べた朝ごはんになるのですが豆乳を欠かすことはなかったです。どうも台湾の朝ごはんで豆乳は欠かすことのできないものだそうです。
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台北最初の朝
筆者が2度目の台北に着いたのは前日なので2日目を迎えたということになる。以前に台湾に滞在していた時は初っ端から台北を蹴って台南に流れ着き、朝は基本的に移動に費やすという有様だったので朝ごはんを満喫しているほど余裕があるわけではない今思えばややタイトなスケジュールだった。今回は全日程台北泊(台北から出ないとは言っていないが笑)だったのでゆとりのある旅になりそうだった。
そしてこうして最初の朝を迎えるのだがここでネコ科哺乳類のような生活習慣を持つ?筆者にはとても信じられないことが起きた。前日程よい具合に千ベロした(実際には1000円もしていなかったが)おかげで夜更かししなかったせいなのかなんと朝7時前に起きてしまったのである。如何に筆者が廃人か分かるような有様ではあるがこれは筆者には大事件である(笑)。こうして筆者の朝ごはんを探す散歩が始まろうとしていたのだった。
本当は筆者は豆乳が好きじゃない(笑)
別に嫌いではないし、筆者自身は雑食なので口に多少合わなくても強行して食べてしまうことが殆どだが正直のところ豆乳は本当はあまり好きではない。そして何故いきなり豆乳が出てくるかというとそれは下の写真をみれば恐らく検討がつくかと思う。
台湾で使われている漢字は繁体文字と言って日本や大陸側で使われる漢字とはかなり異なるものも多い。この写真では日本で使われているような漢字に直せば「永和豆乳大王」になる。要するに豆乳屋とでも言ったところだろう、ここで言う豆乳屋というのはすなわち朝食屋に他ならないのでその点をよく覚えておこう。(別に試験に出題するわけではない)それにしてもバイクがびっしり止められているところもなんと台湾らしいこと(笑)。ちなみに2.28記念公園の近くで、英語も案外通じる。
これが最初の朝ごはん、ピンボケしていて恐縮ではあるが左に豆乳、右に野菜が入った微妙にほんのり甘いパンみたいなものが2つで合計数十円といった具合だ。なんと経済的なこと。
実のところ豆乳があまり好きでなかった筆者でも想像以上の飲みやすさだった。なにより、ほんのり甘い。なるほど、若干砂糖を入れていたのか。HotかColdか聞かれるが熱々の方が個人的には美味しいし、何より美味しいを通りこしてホッとせずにはいられなくなる。あれから台北にいた間の朝食は基本ここに固定された(笑)。
先述したパンみたいなものについてもうすこし光をあててみよう。このパンみたいなものというのが実に驚くほど豆乳との相性がいいのである。まずはこの四角いものからなのだがはっきり申しあげて豆乳以外は名称がなにひとつ分からないというこの徹底した不勉強ぶりである(笑)。筆者が実際に食べてみて分かったことはこの中に野菜が入っていたことである。お腹には軽い方なので朝ごはんにはうってつけだったというところだ。
これはパイというべきなのかパンというべきなのかそれとも別のカテゴリーがあるのか分からないがこちらは前述したものよりも少々甘い。(もしやサツマイモベース?)とは言っても甘味の主張は強くはないので優しくほんのり甘いという具合だろう。これもまた豆乳との相性は抜群だった。ただ、実際に豆乳につけて食べるのはこれとは別のものだそうで後日それを試した。もちろん2.28記念公園近くの永和豆乳大王でだ。
これでこそ台湾の朝だ!
例の豆乳屋=朝食屋で2回目の朝を迎えた。前述したように筆者はネコ科哺乳類のような生活習慣なので早起きは異常以外のなにものでもないわけだが今回もまた午前7時前に起きるという大事件を起こした(笑)。順調に行けば再来年には筆者も社会人の仲間入りだというのにこんな感じで大丈夫だろうか、いや、そんなわけがない。それはそうとまたいつものところまで歩きに行く。ちなみに余談だが永和豆乳大王という店は台北市内の台北駅近辺を中心に実は店舗が複数あることを後日知った。
台北2回目の朝も豆乳はしっかり含まれている。あっという間にここの豆乳には虜になってしまったんだかそうでないんだか。注目してほしいのは写真の右側の油揚げなんだか揚げパンなんだか分からないものである。そして筆者の不勉強ぶりは徹底しているので結局名前は分からないままという有様だ(笑)。ひとつ分かるのはこの揚げパンのようなもの自体にはあまり味がないということで、これを豆乳に投入するとまではいかずとも(座布団没収だろうか笑)浸けながらいただくのが定番である。これも合計数十円の世界なのでなんと経済的な朝ごはんなのだろうと感心せずにはいられない筆者だったが台湾から見れば日本の物価の高さが異次元なことは間違いないだろう。翌日は朝一の列車に乗って突貫日帰り旅行だったので結局今回の滞在ではこれが最後になってしまった。翌々日の最終日に至ってはなんと大寝坊やらかす有様なのでいわんこっちゃない(笑)。
ごちそうさま
筆者は旅先でもコストを押さえるためになるべく自炊を心がけているが台湾は例外で、朝食すら外で食べる。実のところ台湾では自炊した方がむしろコストがかかる場面が多いようで、筆者のように朝は豆乳屋にお世話になるということなのだろう。豆乳屋以外で朝食となると24時間食堂なんてものもあるほどだ。次回台湾を訪れるときは豆乳はいつも通り飲みつつ別のメニューも攻略したいものだ。