日本から欧州方面へ向かうフライトで深夜発だったら極論10時間寝たとしても朝7時前後着になるので時差ボケにはあまり困らずに済みます。しかし、欧州から日本へいざ帰るとなるとここが実は頭痛の種なのです。欧州発日本行の便はだいたい昼下がりから夕方にかけて出発するものが多いように見えるのですがそれはあくまでも直行便の話ですしそれは殆ど割高です。この時、中国経由にするとかなり節約できるのですが今回利用したのはブダペストを昼に出発する便でした。(なお、往復共に上海航空・中国東方航空でした)

上海航空

以前に「上海航空って何者?…..」でも紹介させていただきましたが復習も兼ねて改めて紹介させていただきます。名前の通り上海を拠点とする航空会社で、今では同じく上海を拠点とする中国東方航空の完全子会社になっています。(中国東方航空と合併したため)航空連合は合併先の中国東方航空と同じようにスカイチームアライアンスに加盟しています。
就航都市ですが中国国内で50都市、国外では東京(羽田)、関空、名古屋(中部)、富山、デンパサール、台北、カンボジアなどとアジア方面が中心になっていますが今年の初夏から新たに欧州便でブダペスト行が新設され、執筆時点では週3往復前後の運行頻度になっています。機材の刷新も進められており、後ほど改めて述べるようにブダペスト線を中心にボーイング787といった新型機が次々と導入されています。羽田線はエアバスA330が中心ですが時々787が充てられることもあります。

FM870便

PVG-BUD
上海航空FM870便(中国東方航空MU870便とのコードシェア便)はブダペストリストフェレンツ国際空港を東欧標準時の13時に出発し、ウクライナ、ロシア南西部、カザフスタン北部上空を経由して目的地の上海浦東国際空港には北京時間の午前5時に着陸します。使用機材は新型のボーイング787-900で、飛行時間は偏西風の追い風を受ける関係で飛行時間は8時間ほどと意外に長くない?です。ただ、思っていたほど長くないからといって安心にはまだ早いのが今回のフライトです(笑)。

思うように眠れないフライト

寝不足状態で脳がまともに機能しているのか疑問なままブダペストから南に80㎞のケチケメートから電車とバスを乗り継いで空港にたどり着いた筆者、今回はチェックインの開始が早く、2時間半前の10時半からチェックイン手続きが開始されました。とは言っても序盤は団体客でかなり並ぶのでここでは30分ほどケチケメートであらかじめ準備してもらった朝ごはんを食べながら悠々と構えることにしました。
チェックインを終えるとセキュリティゲートを抜けるのですが一旦EU及びシェンゲン協定域内用の区域を通り、その後で出国審査があってそしてEU及びシェンゲン協定域外の国際線区域に入るという仕組みです。分かりにくいのでまもなく似た仕組みをもつことになる羽田空港で例えてみましょう。羽田空港も現在ANAが主に使用している第2ターミナルですがそこにさらに国際線が加わります。ここで考えられることとして極論ではありますが国内線利用客と同様にセキュリティゲートを抜けて国内線区域を通って出国審査を受けて国際線搭乗口に着くといった具合でしょう。ただ、日本では国内線と国際線とで機内規則が大きく異なるのでおそらくこのようにはならないと思いますが(笑)。
FM870
以前に上海からブダペストへのフライト体験を紹介したときは機首の部分しか撮影できませんでしたが今回は沖止めではなかったのでこのようにカッコいい姿を撮影できました。如何に筆者が787ファンか改めて勝手に実感しました。(JR九州の787系もファンです笑)
FM870
ほぼ定刻通りに出発し、離陸するとしばらくはこのようななだらかな丘陵に広がる畑が一面びっしりな風景が続きます。離陸してから30分もしない内に雲に覆われ、高高度へ上昇していきました。昼出発で早朝着、いかにして強引に時差ボケを乗り切るか思案する筆者がいました。ハンガリー時間では23時前後に着くので対策がないと到着してからが大変です(笑)。
FM870
1回目の機内食ではハンガリーでは家庭でもよく作られるペルクェルトと呼ばれる牛肉(使う肉に縛りはない)煮込みがメインで、確実に睡魔を呼ぶために青島ビールも頼みました。家庭の味にはまだまだでしたがしっかり食べれました。この後パンも配られまして煮込みの残り汁にパンを漬け込みながら食べる筆者でした。満腹なら次はシエスタです。

実際に筆者はこの後外は明るいままだというのにあっさり眠りに落ちました。窓際だったので枕を窓にくっつけて寄っかかれるのでエコノミークラスではおすすめなスタイルです。前回上海から搭乗したときは6時間この体勢で爆睡しましたが今回はなんと…3時間です!短い!このフライトの何が憂鬱かというと眠ろうにも時差ボケを強制解除するだけの眠りには期待できない点なのです。とは言っても残りの飛行時間は既に3時間ほどでした。
FM870
2回目の機内食です。今回筆者が選んだのはコンジ―と呼ばれる中華圏のおかゆ(写真の右下)です。これがとてもお腹に軽いのでとても助かるメニューです。味も案外美味しいですよ♪この機内食を終えるといよいよ降下を始め、結局北京時間で午前4時台に着陸しました。

上海乗り継ぎ事情

FM870
 ブダペストでチェックインした際にトランジットカードをもらいました。上海に到着した際にまずはTransfer Service Deskにいる係員に提示してどのターミナルに向かえばいいか指南してもらいます。時間がかなりタイトなときはまた別の方向で役に立つかも知れませんがそれはあくまでも推測です。
 筆者はこの後10時発の福岡行に搭乗する予定だったのですがさすが早朝に着いたことだけはあってなんとトランジットは1時間未満で完了しました(笑)。国際線乗り継ぎの場合は入国しないので指紋を採取する必要はありません。

おわりに

結局は飛行機を降りてから本格的に睡魔に襲われる有様でした。これぞ昼出発早朝着の憂鬱といったところです。この後の残り4時間待機と2時間のフライト、果たして寝落ちして飛行機を逃がさないか心配になってきた筆者でした(笑)。