先日、このようなつぶやきを、SNSで目にした。

「新しい猫を迎えることは、先住猫にとって良いことです。健康寿命が伸びます」

これについて、実際に多頭飼いを経験している私自身、思うところがありました。というのも、このつぶやきを目にした人が、「じゃあ、新しい猫お迎えしよう!」と、明るい未来だけを描いてしまうのは、少し危険だと思ってしまうのです。

今回は、実際に経験した中で感じる、猫を多頭飼いして『良かった点』と、『大変だと感じた 点』についてお話しします。

多頭飼いして良かった点

もふもふとした猫は、見ているだけで癒しです。そんな存在が、家の中に何匹もいること、その様子自体が、ただただ可愛いと感じます。とても単純な理由かもしれませんが、猫の多頭飼いで良かったと感じるのは、一番にこの『癒しが倍増した』ことです。

もちろん1匹であっても、可愛いことには変わりはありません。しかしながら、猫も人間と同じく、見た目や性格に個性があります。各々に違う個性を持った物体が、家の中で自由奔放に暮らす日々。見ているだけでも十二分に面白いものですが、飼い主として関わるうち、彼、彼女たちの様々な姿に触れることができ、そこから学ぶこともあります。

猫は人間とは違い、計算したり、気を遣うなどしません。素直に気持ちを表現し、今日を生きている。その姿を「カッコいいな」と思いますし、自分の悩んでいること、特に人間関係での悩みに対して、猫のように素直に生きれば良いんだ、と、背中を押されるような気持ちにもなります。

猫だけではなく、動物を飼うことで、人間の寿命は2年から3年のびると言います。本当かどうかはわかりませんが、毎日の中でこれほど癒しを与えてくれる存在は、他にはないとも思うのです。悩む時に猫に支えられ、そして励まされたことは、私の中で数えきれぬほど、何度もありました。そのたびに、「猫がいてくれて良かった」と、改めて教えられます。

多頭飼いして大変だった点

多頭飼いで大変な点は、まず、消耗品やフードなどの出費額が増えることです。良いのか悪いのか、うちの猫たちは少食気味。とはいえ、我が家は3匹飼い、フード代は月1万円を超えます。アレルギー持ちの子がいたり、持病を持つ猫もいるため、フードには気を遣います。

フードの値段もピンキリです。どのフードを選ぶのかは、飼い主により様々かとは思うのですが、人間も同じく、食べるものは体を作るうえでの基本です。お財布には厳しいですが、猫の様子を繊細にチェックしながら、一番良いと感じるフードを選び、購入しています。

消耗品では、おしっこシートやトイレ砂など。毎日のこととなると、こちらもそれなりの出費となります。

出費で言えば、医療費も考えておく必要があります。子猫時代から、ペット保険に入っておくのもひとつの方法ですが、毎月の保険料は、多頭飼いであればそれなりの費用になります。また、病気持ちの野良猫を保護した場合、保険には入れない、ということも考えられます。ちなみに我が家は保険には入らず、毎月決まった額を積み立てしてきました。しかし、大きな出費がある月や、収入の差などで、順調に貯めるのも難しいといった結果です…。

猫の治療費ですが、例えば、1回手術をするとなると、10万円ほどかかることもザラにあります。我が家の場合で言うと、野良猫を保護し、脱水や栄養失調、口内炎の症状が酷かったことから、2ヶ月で20万円の出費でした。

それで終わりではありません。術後、継続治療が始まるなどすれば、毎月のように出費がかさむ。そうなると、健康な子猫のうちに保険に入っておくほうが、先のことを考えるとやはり安心です。保険会社やプランによって、サポート額は違ってきますが、突然の手術などがある場合、10万円を支払うのか、はたまた、5千円以上の治療費は保険会社が支払ってくれるのかでは、気持ちの安心が違います。私も今から、入れる子だけでも入ろうか、と考える日々です…。

多頭飼いは、猫同士の相性が大切

2匹目のお迎えを悩んでいる方に、「1匹目との相性が心配」と思う方もきっと多いかと思います。私も2匹目を迎えるにあたり、とても心配でした。正式にお迎えする前に、数日間のトライアル期間を設けられることもあるようです。先住猫との相性に問題がない、と飼い主が判断した時のみ、お迎えが成立するというもの。

しかし、ペットショップから迎える場合には、基本トライアルはありません。例えばブリーダーなどからお迎えするのであれば、トライアルが可能な場合もあります。ブリーダー側からしても、「良い環境で、仲良く生活して欲しい」と猫に対して思うでしょうし、一度相談してみると良いですね。また、保護猫を保護主さんから譲って頂く場合にも、トライアルがあると聞きます。

先住猫のことを心配に思う方は、ぜひ一度、このような方法も視野に入れつつ、お迎えを検討されると良いでしょう。

野良猫をお迎えする時に注意したいこと

保護猫をお迎えするケースで、とくに注意したいのは、猫エイズや猫白血病などの病気を持っていないか、先住猫と対面する前に、きちんと病院で検査をすることです。先住猫がそれらの病気に陰性である場合、感染してしまう可能性があります。ほかにも、ダニノミの検査ももちろん必要です。お迎えしてすぐ、家の中に野良猫を放つことだけは避けてください。

もしも、保護した後に病気が発覚したとしたら…。その場合は、部屋を隔離せねばなりません。我が家にも1匹猫エイズの子がいますが、個室を準備しました。しかし、その部屋にはエアコンがなく、暑い夏、寒い冬をどう快適に過ごさせるか…これが、結構大変でした。

新しくエアコンを設置しようにも、それなりの費用がかかるうえ、その時すでに、かなりの治療費で金欠状態でもありました。どうにか隣の部屋のエアコンの風を通せないものか、と夫と2人で工夫し、網を購入してきて、2つの部屋の間の扉を半分ほど開け、そこに網を設置。網越しでの接触も避けたいので、そこもなんとか工夫を凝らしました。サーキュレーターを使って風を循環させ、なんとか暑い夏をこすこともでき、今は冬に向けて、寒さ対策を整えている最中です。

ちなみに猫は、暑さより寒さの方が苦手な動物です。しかしながら、完全室内外の猫であれば、体温調整が野生に比べて不器用です。どの季節も室内温度には気を配り、湿度は常に50%を基本にキープしましょう。

お迎えする前に、一度よく考えて

犬のように感情を思い切り表現しない猫は、一見ドライな性格だと勘違いされます。ドンと腹を据えた、強く図太い生き物であるようにも思われてしまうこともあるでしょう。しかし、猫はとても繊細で、環境の変化にとてつもなく弱いのです。

新しい猫をお迎えしたことで、先住猫が体調を崩してしまうことは、実は少なくはありません。そのストレスから、命を落としてしまうケースもあります。例え、飼い主に対し積極的な様子でない子であったとしても、小さな体の中にある心の中には、人間と同じように気持ちや感情を豊に抱えています。その気持ちを汲み取ってあげあれるのは、他の誰でもない、飼い主しかいません。

様々な理由から、多頭飼いを検討される方もいることでしょう。私も多頭飼いする日々の中、良いところだけでなく、大変だと感じることも経験しました。しかし、結局は、猫に対して悩むことを、猫が解決してくれます。

クヨクヨと悩む暇を飼い主に与えない、そこが、猫の魅力でもあるのかもしれません。へそ天で寝る姿、美味しそうにご飯を食べる様子、スリスリ甘えてくれること。大変だと思うことを、猫は帳消しにしてくれます。

多頭飼いを初めて経験される方の中には、きっと、悩んでしまう方もいるかと思います。私も正直、多頭飼いをしたことで、猫たちに寂しい思いをさせていないか、ちゃんと構ってあげられず、ストレスを抱えたり、我慢していないかと、少し後悔したこともあります。

猫の多頭飼いは、大変なこともやはりあります。その上で、もしも良い出会いがあったなら、まずは先住猫とよくよく相談をし、お財布やお家の環境にも目をむけ、現実的な視野を失わず、決断されると良いと思います。

 

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