我が家の6歳になるメス猫が、アレルギー性皮膚炎になりました。約7年ほど猫と暮らして来ましたが、アレルギーの病気は、初めての経験です。「原因はなに?」「どうしたら治るの?」「今後気をつけたら良いことは?」など、頭の中に巡る、いくつもの問い。それらをひとつひとつ解決しようとしている毎日です。

同じように、猫のアレルギーに悩む方は多いと聞きます。特に、フードのアレルギーともなると、新しいフード一から選び、そしてそれを猫が気に入り、食べてくれるのかなど、飼い主としては、とても頭を悩ますことと思います。実際に今私は、その状況の最中にいます。

『好酸球性肉芽腫群』と診断される

ある日、いつものように猫を撫でていました。猫があくびをした時、ふと唇に、おかしな部分を見つけました。ちょうど犬歯があたる、唇の少し内側部分。そこにピンク色をした、クレーターのような凹みがあったのです。

最初は、「模様かな?こんなのあったかな?」と思いもしたのですが、1週間、2週間と経つうちに、そのクレーターは少しずつ大きくなって行きます。「これはおかしい」と、急いでかかりつけの動物病院へ連れて行きました。

診察と検査の結果、『好酸球性肉芽腫群』であるとわかりました。皮膚がえぐれ、見た目はかなり痛そうに思えます。「痛みは強いのでしょうか?」そう先生に聞くと、「神経ごとえぐられてしまう病気なので、痛みはありません。」との返事でした。痛みがないだけ少しは安心。しかし、“えぐられる”という表現が、聞いていて、ゾゾっとしてしまう…。「歯の神経を抜くのと同じです。痛みを感じなくなるのです」

痛みはないとはいえ、この病気の厄介なところは、治るまでに時間がかかること、そして、再発の可能性も高いということ。「おそらく今後、ステロイド治療をすることになります。けれどまずは、抗生物質で様子をみましょう」そう先生に言われ、1週間分の薬がその日、処方されました。

しかし、服用開始後4日目あたりから、猫は薬を飲むとすぐに嘔吐するように。おそらく、抗生物質による胃腸障害だったのだと思います。(セカンドオピニオンでかかった獣医師からも、そのように言われました)。同時期、下痢症状も併発。これに関しては、薬だけが影響していたわけではなかったと、のちに判明します。結局、頂いた分の1週間分全て服用することはできず、次の治療ステップへと進むこととなります。

皮膚科専門医へセカンドオピニオン

猫は、抗生物質での副作用がよほど辛かったのか、「その薬は飲みたくない」と、断固拒否。ご飯に薬を忍ばせても、上手にそれだけ避けて食べる。お菓子と一緒に手のひらに乗せ、猫の目の前に差し出すも、怪しんで食べない。参った…。改めて、いつもの先生の元へ相談に、とも思ったのですが、以前にある知人が教えてくれた、皮膚の専門医の存在を、ふとその時に思い出したのです。

その知人は、長い間、愛猫の皮膚病に悩まされ、いくつかの動物病院を転々としていました。どこへ行っても治らず、症状は深刻化するばかり。そんな中、とある知人から紹介された、皮膚専門医のいる病院で診てもらったところ、すぐに原因がわかり、みるみる症状は改善。今でもステロイドを服用してはいるようですが、量を調整しながら、病気とうまく付き合えているようです。その話を思い出し、うちの猫も、その病院へ連れて行くことにしました。

新しい病院へうつることは、猫だけでなく、飼い主にも負担です。また一から症状の説明をしなくてはならないこと、先生との相性、治療方針がフィットするかなど、全てがまた一からというのは、何かと面倒です。

しかし、かかりつけの先生から、「この病気は、長期戦を覚悟して下さい」と言われたことが、専門医へかかろうと思うようになる、大きな理由になりました。「これからどのくらい、この病気と関わることになるかわからない。ならばやはり、専門医にこしたことはない」

適切な処置、病気に関する説明、こちら側が聞きたいことも、きっと専門医の方が知識も豊富なはず。知人は「とても良い先生だ」と話していたし、ダメだったらまた、いつもの病院へ戻れば良いだけのこと。あまり深く考え過ぎずに、「一度試しに診てもらおう」そのくらいの気持ちで、病院をうつることにしました。この選択は、良い方向へと私たちを導いてくれます。

「これは、フードが原因のアレルギー性皮膚炎です」

先生は、とても穏やかな雰囲気で、なおかつ丁寧な診察をされる方でもありました。「ちょっといくつか質問させて下さいね」と、すでに受付で記入した問診以外に、症状の現れた時期をより詳しく、その他に気になる症状はないか、家には他にも猫がいるのか、その猫たちの様子はどうなのかなど、10個ほどの質問に答えました。

皮膚炎以外に気になる症状として、下痢が続いていることを伝えました。皮膚の状態を診て、触診され、先生は「これは、アレルギーですね。下痢も続いているようですし、おそらくフードが合っていないのでしょう」。私は思わず「ずっと同じフードを食べさせているのに、今更ですか?」。すると先生は、「アレルギーは体内に原因となるアレルゲンが蓄積され、時間を経て症状が発生します。人間の花粉症と同じですね」。

アレルギーが原因だなんて、全くもって、想像すらしていませんでした。かかりつけの先生から『好酸球性肉芽腫群』と診断された時にも、「原因は、ストレスか季節の変わり目かによる、免疫低下」だと聞かされていました。

この結果に、私はある過去のことを思い出すこととなりました。一緒に飼っているオス猫は、ある日から突然、ひどい下痢を起こすようになったのです。病院へ行っても原因はわからず、症状はひどくなるばかり。検査結果は異常なし。もうどうしたら…と悩んでいたところ、たまたまフードを変えてみたら、あら不思議、症状がぱっと治ったのでした。「あの時のあれは…『フードが合っていなかった』というよりも、『アレルギー』だったんだ!」

「どの成分が原因かを突きとめるのは、猫の場合、とても難しいのです。血液検査で知ることもできますが、正確とは言えません。ですので、フードをかえながら、様子を見ていくしかないですね」

その日、2週間継続して効いてくれるステロイド注射を打ってもらい、「可能であれば、フードを見直してください」とアドバイスを受け、帰宅。ここでの医師の診断は、とても的確なもので、アドバイスも治療法もわかりやすく、さらに注射をされて3日後、クレーターもかなり小さくなりました。再発の可能性があるとはいえ、ここまですぐに症状に変化が訪れるとは思ってもみなかっので、少し安心できました。

しかし、まだまだ課題は残っています。次に待つのは難関でもある、フードの変更です。メス猫は、かなりのグルメ、いや、神経質。ちょっとでもいつもと違うフードが混ざっていれば、一切口をつけません。さて、どうしましょう…。

猫のためなら、飼い主は自らの身も時間も削る…

メス猫は、ロイヤルカナンしか食べません。フードをかえるにしても、どのようにしてかえれば良いのか…。

まず最初に試したのは、ロイヤルカナンのフードに、違う種類のフードを少しずつ混ぜていく、というやり方。これは、フードをかえる際の、一番スタンダードな方法です。ちなみに、混ぜたフードは、オス猫に食べさせているニュートロです。ニュートロがメス猫のアレルギー改善に繋がるか、アレルギーの原因が定かでない今、どのフードがばっちり合うのかは正直わからないのですが、オス猫の下痢が治るきっかけとなったニュートロを、まずはトライしてみることに。

メス猫はいつものよう、フードを食べようと、自分の器に近寄りますが、ニオイを嗅いで、プイっ。違うフードが入っているためやはり、食べようとはしません。

次に試した方法は、メス猫の好物、ささみふりかけをフードに混ぜる方法です。こちらも惨敗。ニオイをかいで、またしてもプイっ。「ほらっ、美味しいよぉ〜」と、声をかけつつ近寄ってみましたが、全くダメでした。

猫大好き、〈ちゅーる〉ならばどうだろう?と、フードに〈ちゅーる〉をトッピングし、猫の目の前に。すると、さっきまで全く食べようともしなかったのが嘘のよう、吸い寄せられるようにして、フードをカリカリ食べ始めました。「これが正解だったか」

思いのほか早く問題が解決したので、ホッとしました。がしかし、これからしばらくは、この作戦でないと食べてくれないだろうという、飼い主としては、手間がかかってしょうがない状況になってしまいました…。とはいえ、食べてくれなければ、栄養が摂れませんし、病気にも勝てません。ひとまず、次の受診は2週間後です。このまま症状が順調に改善することを、願うばかりです。

 

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